祈りの家族への手紙:2001-01

 
 親愛なる祈りの家族のみなさん。
 あなたはどのように新しい千年をお始めになりましたか。

 多くの人々が新年の抱負を語り、決心を新たにして歩み出したことでしょう。

 誰もが今年こそ前の年にもまして豊かで有意義な年であるようにと願っているに違いありません。あるいは、やり遂げることが出来なかったことを今年こそやり遂げたいという強い決心をしてスタートをきった方もおられるかもしれません。もしかすると、たくさんの失敗を重ねてしまったり、身動きがとれないほど問題が重なってしまったので、それらを全部整理して、全く新しいスタートをしたいと願っている方もおられるかもしれません。

 悪循環を断ち切るために、全てを初めから新しくやり直したいと思うことは誰にでもあることです。しかし、過去のいきさつ、あるいは、束縛の縄目からなかなか開放されないで苦しんでいるのです。

 イエスは私たちの罪を全て取り除いてくださいました。また、私たちの目から、全ての悲しみの涙を拭い去ってくださいます。そして、「見よ。わたしは、すべてを新しくする。」(黙示録21章5節)と言われました。

 「たとい、あなたがたの罪が緋のように赤くても、雪のように白くなる。たとい、紅のように赤くても、羊の毛のようになる。」(イザヤ1章8節)

 誰でも新しくやり直すことが出来ます。神が私たちに新しいページを与えてくださるのですから、安心して過去の失敗や悪い習慣を忘れていいのです。いつまでも過去のことでくよくよする必要はありません。神もそんなことは願っておられません。

 神の願いはあなたが霊肉ともに健やかで、全ての点で恵まれていることです。たとえ私たちがその祝福から迷い出たとしても、もう一度主のもとに立ち返ってやり直すことを願っておられ、それを助けてくださるのです。

 罪にまみれたままでは神のもとに行くことはできません。かといって、私たちは自分で自分の罪をきよめることは出来ません。そこに神の贖いが必要なのです。イエス・キリストが私たちの罪を全て引き受けて、私たちの罪をご自分の罪として十字架の上でその代価を支払ってくださったのです。それゆえ、イエス・キリストを信じる者に対しては、神はもはや罪の代価を問うことをなさらず、罪がない者のように扱ってくださるのです。

 ある人たちは自分にはそんな罪はないと言います。「何の罪もない者が突然の不幸に襲われた」という言葉をよく耳にします。確かにそれは不幸な出来事だったに違いありません。本当にお気の毒です。しかし、罪がないと言える人は一人もいません。罪があるから、人類にいろいろと不幸な出来事が起こるのです。罪があるから恨み言のひとつも言いたくなるのです。

 罪は自分が直接法律や道徳に反することをしたときだけのことを言うのではありません。私たちの生まれながらの性質全てを言うのです。そのような罪の源から、機会があるごとにさまざまな悪が生まれてくるのです。人は罪を犯すから罪人になるのではありません。初めから罪人だから罪を犯してしまうのです。

 そのことを神が一番悲しみ、私たちを罪から救い出す方法を与えてくださいました。それがイエス・キリストの十字架による人類の救いです。

 何か新しいことを始めるのに、新世紀の冒頭ほどふさわしい時はありません。せっかく全てを新しく始めるなら、まず土台からしっかりと築きたいものです。

 もし、新しい抱負に向かってふみ出すなら、その足元の土台から踏み固めることが肝心です。もし、過去を払拭して新しくやり直すなら、同じあやまちをくり返さないためにも、また、新たな気持ちで今まで以上の力を発揮するためにも、土台造りが大切です。そこでイエスが言われたことを思い出してください。

 だから、わたしのこれらのことばを聞いてそれを行なう者はみな、岩の上に自分の家を建てた賢い人に比べることができます。雨が降って洪水が押し寄せ、風が吹いてその家に打ちつけたが、それでも倒れませんでした。岩の上に建てられていたからです。(マタイ7章24、25節)

 イエスは岩の上に家を建てなさいと言われました。

 人が大切な家を建てるときは、崖崩れ、地すべり、地盤沈下、洪水、津波などの心配のないところを土台として選びます。今は安全のように見えていても、いざと言うときにはどうなるか分かりません。ですから、そこに永年住んでいる人に聞いてみたり、過去にそのようなことが起こっていないか記録を調べたりして安全を確かめます。せっかく建てた家が台無しになってしまうようなことのないためです。

 では、人生の土台をしっかりと据えるためには、何をすればよいのでしょうか。それはまず、神のことばである聖書の教えを自分の生活の中で実践することから始めることです。イエスは「わたしのこれらのことばを聞いてそれを行なう者」と言われました。

 聖書は何世紀にもわたって変わることなく人々に生きる力を与え、慰めとなり、支えとなってきました。今でも世界中で多くの人々がこれを土台とした人生を築いています。時代を超え国を超えて多くの人々によって吟味され、ためされてきた真理だからです。

 聖書をよく読み、そこに大切な人生の土台を据えている人は幸いです。

 そこに書かれていることを実践している人はもっと幸いです。そうすれば何をするにしてもきっとうまくいきます。

 2001年のあなたの聖句を選びました。このことばを今年のあなたの聖句として親しみ、そこから多くの祝福を得てください。今年も、ご一緒に聖書のことばを学び、それを実践することに励みましょう。

 あなたは愛されています。

レックス・ハンバード世界宣教団 

日本主事 桜井 剛