祝福のメッセージ:2001ー03

NO.200103  

世の患難に勝つ


 イエス・キリストは「あなたがたは、世にあっては患難があります。」と言われました。私たちの周りには確かに多くの悩みや苦しみや問題があふれています。クリスチャンであっても時には問題の中に巻き込まれてしまうことがあります。

 「人生から一切の問題をなくし平穏な毎日だけにすることは出来ないものか」と思っておられる方もおられるかも知れません。しかし、世にあっては患難が必ずあるとイエスはいわれます。イエスは続けてこう言っておられます。

 「しかし、勇敢でありなさい。わたしはすでに世に勝ったのです。」(ヨハネ16章33節)

 「大丈夫、負けてはいけません、私がついています。わたしはあなたのために全ての問題の根本を打ち破って勝利しています。」と言っておられるのです。

 ですから、初めから負けが決まっているかのように、困難を恐れたり心配したりする必要はありません。克服する道は必ず見つかります。問題は解決するためにあるのです。


困難に出会うと忍耐力が生まれる

 私の兄弟たち。さまざまな試練に会うときは、それをこの上もない喜びと思いなさい。信仰がためされると忍耐が生じるということを、あなたがたは知っているからです。(ヤコブ1章2、3節)

 ヤコブは、「もし試練に会うようなことがあったら、」とは言っていません。「試練に会うときは」と、あたかも試練に会うことがあたりまえのように言っています。誰でも必ず問題や困難を経験するのです。それが試練として信仰を働かせ成長させることに役立つのです。ヤコブは「この上もない喜びと思いなさい」とさえ言っています。どうしたら本当に試練を喜ぶことが出来るのでしょうか。

 誰でも、幼い頃のつらかった思い出を持っています。若いときの苦しかった経験もあります。成長してからでもさまざまな困難を通ってきました。それが今のあなたです。あなたを受け入れることはそれら全てを受け入れることです。

 同様に、あなたがこれから経験する全ての事がこれからのあなたを造り上げるのです。しかも、今のあなたは信仰によって賢く困難と戦う事が出来るのです。その結果、そこからより良い自分を築くことが出来ます。

 試練が無ければ忍耐は働きません。困難と戦ったことの無い人は(そう言う人はめったにいませんが)忍耐することを知りません。あまりにも過保護に育った子供は、小さなことにもすぐに押しつぶされるか、切れてしまうかも知れません。

 誰の人生にも困難や問題は必ずあります。問題のない人などひとりもいません。それを貴重な訓練として役立て、成長のチャンスとして用いることが出来るのです。あなたの信仰がそれを可能にしてくれます。

 

ひとりでは負いきれない困難

 たいていの人は同時にいくつかの問題と戦いながら生活しています。何日も悩みつづけるような大きな問題に直面することはまれです。たいていの問題はうまく解決し、それによって経験をつんでいるのです。

 時にはひとりでは負いきれないような困難もあります。訓練のためと歓迎してばかりはいられないこともあります。その時信仰が働くのです。

 あなたの力に余る問題はあなただけのものではありません。

 あなたの家族、あなたが勝利するかどうかに関係のある全ての人の問題です。とりわけ、祈りの家族の問題であり、神も関心を持っておられます。

 あなたがたのうちに苦しんでいる人がいますか。その人は祈りなさい。喜んでいる人がいますか。その人は賛美しなさい。あなたがたのうちに病気の人がいますか。その人は教会の長老たちを招き、主の御名によって、オリーブ油を塗って祈ってもらいなさい。信仰による祈りは、病む人を回復させます。主はその人を立たせてくださいます。また、もしその人が罪を犯していたなら、その罪は赦されます。ですから、あなたがたは、互いに罪を言い表わし、互いのために祈りなさい。いやされるためです。義人の祈りは働くと、大きな力があります。    (ヤコブ5章13-16節)

 この言葉は、わたしたちがどんなことに対しても一つ一つ正しく対応すべきことを教えています。

 苦しんでいるときには何を置いてもまず祈るべきです。心配したり、悩んだり、恐れたりする前に、まず、祈るのです。

 喜んでいるときにはまず神に感謝すべきです。スポーツの国際試合を見ていると、優勝した選手が天を仰いで神に感謝しているのを見かけますが、そう言う時だけでなく、あらゆる喜びの時に神を賛美し感謝すべきです。

 病気のときは本当につらいものです。そういう時には自分や周りの人だけで祈るのではなく、しかるべき人々の知恵と助けを求めるべきです。当時は教会の一番えらい人を招いて祈りかつオリーブ油に象徴されている治療の手を尽くしてもらっています。現代なら、祈りかつ医療の手を尽くしてもらうことです。

 祈らずに治療を受けることも、祈って治療を受けないことも、どちらも適切ではありません。問題や困難に適切に対処することでその経験があなたに益をもたらしてくれるのです。

 世に勝つ者とはだれでしょう。イエスを神の御子と信じる者ではありませんか。(ヨハネ第一5章5節)