祝福のメッセージ:2001ー07

No.200107

充実した人生の秘訣

 

 私の神は、キリスト・イエスにあるご自身の栄光の富をもって、あなたがたの必要をすべて満たしてくださいます。(ピリピ4章19節)

 「神は、私たちの必要をすべて満たしてくださる」とありますが、神はどのように私たちの必要をすべて満たしてくださるのでしょうか。

 漁師が沖に舟を止めてのんびり昼寝をしていました。そこへお金持ちのヨットが通りかかり、漁師に声をかけました。「やあ、どうして魚をとらないんだい」 「もう今日の分は十分獲ったからさ」 「もっと獲ればいいのに」 「獲ってどうするんだい」 「お金持になるさ」 「お金持になってどうするんだい」 「そうすれば、のんびり出来るじゃないか」 「私は今そうしているんだよ」

 私たちはしばしば「こうでなければ幸せではない」「ああでなければ満足できない」と初めから自分で決めつけてしまいがちです。それでは満足した人生を自分から締め出しているようなものです。神はあなたの人生が満足のある充実したものになるよう願っておられます。それを聖書はどのように教えているでしょうか。



私たちの満足は周囲の状況から来るものではない

 誰でも少し困難が来ると「今の状態がよくなればもっと満足が得られる」と考えてしまいます。周囲の状況はいつでもまた変わります。私たちの満足度が周囲の状況に依存しているのでは本当に安定した満足とはいえません。あなたが置かれている現在の状況は神の祝福と恵みが完成しつつある全行程の中のひとつの段階に過ぎません。今経験する喜びや痛みの一つ一つがやがて来る大きな祝福と恵みにつながっているのです。今の状況があなたの人生を決めるのではありません。

 どんな境遇の中にいても変わらない満足感が本当に充実した人生です。私たちに最高の人生を願っておられる神の手の中にある限り、あなたの人生は最高の人生になります。

 神の時計は永遠的な時計です。一時的な状況だけで自分の人生が充実していないと決め付けてはなりません。



私たちが御心にそっている時、神の力と助けがある

 私は、私を強くしてくださる方によって、どんなことでもできるのです。(ピリピ4章13節)

 神の御心を求めないで一方的に自分勝手な願いを神に要求するのは本当の祈りではありません。それでは本当の満足はありえません。神の正しい知恵に沿った願いを持つことを学ぶことが本当の満足をもたらす秘訣です。神の力と強さは、御心を行なう者に与えられるからです。

 何が原因で、あなたがたの間に戦いや争いがあるのでしょう。あなたがたのからだの中で戦う欲望が原因ではありませんか。あなたがたは、ほしがっても自分のものにならないと、人殺しをするのです。うらやんでも手に入れることができないと、争ったり、戦ったりするのです。あなたがたのものにならないのは、あなたがたが願わないからです。願っても受けられないのは、自分の快楽のために使おうとして、悪い動機で願うからです。(ヤコブ4章1-3節)

 私たちが自分の願いや必要を追求するとき、せいいっぱい考えたとしても、限られた知識で自分の目先のことしか分かりませんが、神は私たちに何が必要で何が一番良いものかをすべて知っておられるのです。

 だから、神の国とその義とをまず第一に求めなさい。そうすれば、それに加えて、これらのものはすべて与えられます。(マタイ6章33節)



神が喜ばれることを実行するとき揺るがない本当の満足がある

 平均的日本人は世界中で一番多く貯蓄をするそうです。将来に不安があるからです。しかし、私たちの心が地上的なものだけに向いている限り、どんなに宝を蓄えても不安はなくなりません。

 自分の宝は、天にたくわえなさい。そこでは、虫もさびもつかず、盗人が穴をあけて盗むこともありません。あなたの宝のあるところに、あなたの心もあるからです。(マタイ6章20-21節)

 わたしがこれらのことをあなたがたに話したのは、わたしの喜びがあなたがたのうちにあり、あなたがたの喜びが満たされるためです。(ヨハネ15章11節)

 神と喜びを共有することに心を向けているなら、あなたの人生は充実したものになり、永遠にも通用する宝を持つことになるのです。


私たちの必要は神が豊かに満たしてくださる

 今の状況が変われば充実した人生になるわけではありません。今のままでも、心を神に向け、自分を神の御心に合わせることで、あなたの人生が変わるのです。

 自分の欲望をそのまま追及してそれが得られても、その満足は決して長続きしません。私たちは自分が求めていることの全体を知ってはいないからです。

 将来には「何を備えるか」ではなく「どう備えるか」が大切です。今の人生が御心に沿ったものであるなら、神はあなたを助け、あなたの必要を満たし、あなたの道を正しく導いてくださいます。そうすれば、近い将来も、永遠の未来にも、充実した人生が保証されます。