祝福のメッセージ:2002ー01

No. 200201

御霊の実

 イエス・キリストを信じて心に受け入れている人の心には、キリストの霊が内住して、守り、助け、慰め、教え、導いておられます。

 しかし、助け主、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊は、あなたがたにすべてのことを教え、また、わたしがあなたがたに話したすべてのことを思い起こさせてくださいます。(ヨハネ14章26節)

 同時に、その人の人格をキリストの名を表わすにふさわしい者となるように高めてくださいます。聖書はそれを「御霊の実」と呼んでいます。

 ちょうど木が育ってその木にふさわしい実を実らせるように、キリストを心に持つ者には、それにふさわしい品性が表われるのです。聖書はそれらの実の代表として次の9つの品性をあげています。


1.愛

 ここに言われている愛は、特に献身的な自己犠牲的愛のことです。神の愛を知っている者の心の中から自然にそのような愛を持ちたいという願いが現われるのです。その愛は見返りを求めない一方的なアガペーの愛のことです。


2.喜び

 聖書はしばしば、どんな時にもどんな状態でも喜ぶべきことを教えています。いつも主にあって喜びなさい。(ピリピ4章4節)
 時には喜べないような状態の時もあります。けれども、そういう時でも聖霊は私たちが喜ぶことができるようにしてくださるのです。


3.平安

 キリストと共にある者は平安を持っています。「平安だ、平安だ。」と口先で言うのではなく、キリストの与えておられる平安です。どんな時にも失われない平安です。

 わたしは、あなたがたに平安を残します。わたしは、あなたがたにわたしの平安を与えます。わたしがあなたがたに与えるのは、世が与えるのとは違います。
 あなたがたは心を騒がしてはなりません。恐れてはなりません。(ヨハネ14章27節)


4.寛容

 寛容は他人の悪を思わないことです。人を赦さないでいる時、一番苦しむのは誰でしょう。それは、他でもない自分自身です。赦すことによって自分自身を解放することが出来ます。人の悪を思わないことは自分自身を益する事です。赦せないようなときにも聖霊の助けによって赦す力が与えられ、それによって、いつも平安を失わないでいることが出来るのです。


5.親切

 何事につけ、親切であることは良いことです。キリストの霊によってもたらされるやさしい思いやりで人に親切な心を示すことは、その人自身にも喜びをもたらします。親切な行いをしたとき心に喜びがわいてくるのはそのためです。


6.善意

 全てのことを良い方向に考え、悪いことも善意で受け止めるなら、いつも積極的な態度で生きられます。悪に対して悪で報いることなく、むしろ敵にさえ善意で報いる特、その善意は大きな力となって伝わります。

 もしあなたの敵が飢えたなら、彼に食べさせなさい。渇いたなら、飲ませなさい。
 そうすることによって、あなたは彼の頭に燃える炭火を積むことになるのです。(ローマ12章20節)


7.誠実

 世の中がすさんで、悪くなればなるほど、誠実であることが難しいことのように思われがちです。人を押しのけてでも生きていかなければ生き残れないかのように、誰もが錯覚してしまうからです。しかし、実際にはそうではありません。誠実であることは長続きのする堅実な信頼を勝ち取ることであり、困難な世の中を強く生き抜くことの出来る一番良い確実な方法です。


8.柔和

 柔和の反対は激しさや憤りです。高慢にならず、自分を低くして柔和に振舞うことができるのは、聖霊によってもたらされる実です。神から来る力に確信があれば、必要以上に自己主張したり憤りや高慢な心を持つ必要を感じません。


9.自制

 悪い思い、怒り、貪欲はしばしば正常な自分を見失わせます。自分を見失ってしまえば本当の力を発揮することが出来ないばかりか、大きな損害を自分の身に招く結果となります。

 御霊の実である自制は、我慢したり頑張ったりすることではなく、聖霊の助けによって可能になるものです。

 全ての御霊の実は自分の力だけで生み出すものではありません。心に住んでくださるイエス・キリストに自分自身をゆだねる時、自然に実を結ぶのです。