祈りの家族への手紙:2002-02


 親愛なる祈りの家族の皆さん!
 あなたは聖書のことばを心に蓄えていらっしゃいますか。

 聖書を見ないで声に出して言うことのできる聖句がどれくらいあるか試してみると、思ったほどには多くはないことに気がつきます。それによって心の喜びが大きく違ってきます。

 私もかつて、ヨハネの福音書全巻を暗記しようとしたことがありました。全部を暗記することは出来ませんでしたが、今でもそのうちの多くを覚えています。それ以後は、1節か2節の短い聖句をたくさん覚えることにしています。

 毎月あなたにお送りしている暗唱聖句もその1つの方法です。きっとあなたにも役に立っていると思います。もうずい分たくさん差し上げましたが、全部覚えておられますか。

 今、中国ではクリスチャンの数がいきおいよく増えています。政府がそれを警戒しているため、十分にゆきわたるだけの聖書を印刷することが出来ません。世界中から秘密のうちに聖書が持ち込まれていますが、それでも追いつかず、多くのクリスチャンが聖書を持っていません。牧師でさえ自分の聖書を持っていないということがあると聞いています。

 ですから、彼らが聖書のある集まりに行った時には、むさぼるようにそれを暗記し、あとで、互いに自分の暗記した聖書のことばを声に出して通読して分け合うのです。そうすれば、皆で少しでも多くの聖書のことばを聞くことができるのです。文字どおり自分の中にある神のことばを分け合うことが大きな喜びとなっているのです。

 聖書が自由に手に入らないため、彼らは真剣に聖書のことばを暗記することに努めています。聖書が足りないという厳しい現実が、かえって彼らの信仰の成長に役に立っている事実を知って、とても不思議な感じがします。

 そこで、私は、中国のクリスチャンたちに負けないように、もう一度、聖書の1つの書を全部暗記することに挑戦しています。今回選んだのはピリピ人への手紙です。これを今年中に英語と日本語で全部暗記しようと思っています。

 ピリピ人への手紙は喜びの書です。パウロは牢獄にいながら、キリストにある喜びにあふれて、何度も「喜びなさい」「喜んでいなさい」と「喜び」ということばを繰り返しています。

 あなたは今、喜んでいますか。もし、そうならピリピ人への手紙を読んでください。

 あなたは今、喜ぶことが出来ない状態ですか。そうなら、やはりピリピ人への手紙を読んでください。

 どんな時にもピリピ人への手紙はあなたに喜びを与えてくれます。

 あなたがたも同じように喜んでください。私といっしょに喜んでください。(ピリピ2章18節)

 この手紙を書いた使徒パウロはどんな境遇の中にいても、キリストにあって喜ぶことの出来る秘訣を知っています。彼はこの手紙を牢獄の中から書き送っているのです。それでもこの手紙には喜びがあふれています。

 どうかあなたも、どんな境遇の中でも喜んでいてください。短い人生です。キリストにある真の喜びをもって生きなければ損です。

 イエス・キリストは私たちの罪を赦してくださり、それを私たちから完全に取りのぞき、心に平安がもてるようにしてくださいました。そのうえ、永遠のいのちを約束して、その希望をもって生きられるようにしてくださいました。ですから、あなたにも私にも、喜ぶべき理由が十分に与えられています。

 ハンバード牧師も、今年は大きな喜びをもって活躍なさいます。

 ベニ-ヒン牧師と共に、アメリカ中を回って各地で大きな集会を開き、説教をし、いつものように前に出て来た人々のために決心の祈りをします。すでに大勢の人々がハンバード牧師とともに祈って信仰の決心をしました。その集会の様子はクリスチャンのテレビネットワークを通じて全米に放映されています。2002年にはほとんど毎週どこかで説教をすることになっています。それは大変な労力に違いありません。

 しかし、それを私に話してくれた時のハンバード牧師の顔は喜びに輝いていて、とても82歳とは思えませんでした。

 自分の中にある神のことばを語ることによって人々が救われることが、また、そのために働けるということがハンバード牧師には少しも苦労ではなく、むしろ、大きな喜びとなっているのです。おそらく、いのちの限りそれを続けることでしょう。彼は本当にたましいを愛し、人々の救いのために神に召された伝道者です。

 どうかあなたも喜びに輝いていてください。

 あなたは愛されています。

レックス・ハンバード世界宣教団 

日本主事 桜井 剛