祈りの家族への手紙:2003-06


 親愛なる祈りの家族のみなさん。
 「クリスチャンは理想主義的で現実的ではない。世の中はもっと厳しく汚いものだ。」と言う声をよく聞きます。世の中の多くの人は、クリスチャンが何か理想的で常識外れなことを目指していると思っているようです。私も何度そう言われたか数え切れません。

 もし、あなたが自分の信仰をはっきりと言い表しているクリスチャンなら、一度や二度はそう言われたことがあるに違いありません。そう言われることはむしろ良いことです。あなたは栄光の未来を目指しているからです。けれども、人からそう言われた時、とまどいを感じたり、自分でも不思議に思ったりするかもしれません。なぜなら、実際に私たちは、神から離れてしまっているこの世に生活しつつ、聖書の約束している永遠の未来を目指しているからです。

 またある時は「神がいるなら見せてくれ、そうしたら私も信じよ う。」と言われたこともあります。そのように言う人にどう答えたらいいのでしょう。「見せてくれ」と言っているその人は本当に神の前に立てるのでしょうか。もし罪人がそのまま神の前に出たとしたら、一瞬たりとも耐えられないに違いありません。やがて全ての人が神の前に立つべき日がやって来ます。その時になれば全ての人に、神の本当の姿がはっきりと分かることでしょう。けれどもまだその時は来ていません。

 私たちが望んでいる神の国についても同様です。それはあまりにも完全であって私たちには想像さえできません。人は生まれつきの罪の性質のままではそこに入ることはもちろんのこと、それを垣間見ることさえもできません。ですから、多くの人は神の国が存在することも分からず、信じることもできないのです。すると、私たちには、次のような疑問が残ります。

  「では、どうして私たちには神が分かるのでしょう。」

 「どうして、私たちは罪の赦しと永遠のいのちを信じることができたのでしょう。」

 「なぜ、私たちは永遠の神の国への希望を持てたのでしょう。」

 「そもそも、なぜ、私たちは救われることができたのでしょう。」

  弟子たちは、これを聞くと、たいへん驚いて言った。「それでは、だれが救われることができるのでしょう。」イエスは彼らをじっと見て言われた。「それは人にはできないことです。しかし、神にはどんなことでもできます。」
 (マタイ19章25、26節)

 この疑問に対して人の側から答えを見出すことはできません。自分を救うことは人にはできないのです。けれども、神が理解させてくださることによって私たちはその片鱗を知ることはできるのです。イエス・キリストの約束された聖霊を通して、神は私たちにその奥義を悟らせてくださるからです。

 先月の手紙で私たちは、ペンテコステの日と聖霊の内住について学びましたが、今回は、もう一歩進んで、神の国の前味について、ご一緒に学びたいと思います。

 私たちは今は神を見ることも完全に理解することもできません。けれども、信じています。

 私たちは天国を見たことがありませんし、完全に分かっているわけではありません。けれども、その希望を持っています。なぜそれができたのでしょう。

 私たちがイエス・キリストを信じた時、聖霊が私たちの内に住んで下さり、私たちがイエス・キリストの教えに従って生きるようになるに従って、未来に経験する栄光の有様の前味を経験させてくださるからです。それによって、約束されていることが確かであるという保証を与えられているのです。

 聖霊は私たちが御国を受け継ぐことの保証であられます。これは神の民の贖いのためであり、神の栄光がほめたたえられるためです。 (エペソ1章14節)

 今、私たちは鏡にぼんやり映るものを見ていますが、その時には顔と顔とを合わせて見ることになります。今、私は一部分しか知りませんが、その時には、私が完全に知られているのと同じように、私も完全に知ることになります。
 (コリント第一13章12節)

 イエスは聖霊が私たちに全てのことを教えると言われました。また、イエスが語られた真理の言葉を思い起こさせ、理解させてくださるとも言われました。

 しかし、その方、すなわち真理の御霊が来ると、あなたがたをすべての真理に導き入れます。御霊は自分から語るのではなく、聞くままを話し、また、やがて起ころうとしていることをあなたがたに示すからです。(ヨハネ16章13節)

 イエスは神の国の福音を私たちに伝え、私たちが受け継ぐことになっている栄光に満ちた神の国がどのようなものかを教えてくださいました。私たちに約束されている未来のすばらしさのほんのわずかを知るだけでも、今経験している苦労や問題は取るに足りないほど小さく何でもないもののように見えてきます。私たちが祈るとき、また、聖書を読むとき、聖霊はイエスの語られた真理のことばを繰り返し思い起こさせて私たちを励ましてくださるのです。

 どうか、私たちの主イエス・キリストの神、すなわち栄光の父が、神を知るための知恵と啓示の御霊を、あなたがたに与えてくださいますように。
 また、あなたがたの心の目がはっきり見えるようになって、神の召しによって与えられる望みがどのようなものか、聖徒の受け継ぐものがどのように栄光に富んだものか、
 また、神の全能の力の働きによって私たち信じる者に働く神のすぐれた力がどのように偉大なものであるかを、あなたがたが知ることができますように。
 (エペソ1章17-19節)

 今私たちに分かっていること、経験していることはほんのわずかです。それでもクリスチャンとして生きる人生は本当にすばらしいものです。しかし、やがて私たちが経験する神の国はそれには比べ物にならない栄光に満ちたものです。イエス・キリストは私たちの内に住んでくださる聖霊によって、私たちにその栄光のすばらしさを教えてくださっています。このようにして、今はほんのわずかを前味として経験しているだけですが、私たちが信仰を守り通すなら、やがて顔と顔をあわせて主にまみえ、永遠のみ国にある祝福の全てを一つ残らず完全に経験することになるのです。

 あなたは愛されています。

レックス・ハンバード世界宣教団 

日本主事 桜井 剛 

 

 


世界一周祈りのマラソン2003年6月

ボスニア・ヘルツェゴビナ
人口400万人、クリスチャン35%
民族対立がなくなり、人々が平和に暮らせ、難民がもとに戻れるよう。

イタリア
人口5千730万人、クリスチャン77%
人々が正しい信仰に目覚めるよう。退廃的若者たちに福音が届くよう。

サンマリノ
人口2万7千人、クリスチャン92%
福音的な教会を拒絶している。福音が伝えられる道が開かれるよう。

オランダ
人口千6万人、クリスチャン56%
若い人々が導かれて高齢化しつつある教会に活気が戻るよう。

ルクセンブルグ
人口43万人、クリスチャン94%
カソリックが他の宗教と混じり信仰を失っている。正しい福音が届くよう。

ベルギー
人口1千万人、クリスチャン68%
ベルギー人による教会がもっと増えて、教会が地域に根ざすよう。

リヒテンシュタイン
人口3万3千人、クリスチャン89%
伝統的カソリックの国。人々がイエス・キリストを知る足場ができるよう。

スイス
人口739万人、クリスチャン87%
偉大な神学者たちの出た国。若者たちがイエス・キリストに戻るよう。

スロベニア
人口198万人、クリスチャン85%
プロテスタントの伝統のある国。良い指導者たちが多く育てられるよう。

クロアチア
人口447万人、クリスチャン94%
共産主義が去り活気に満ちている。良い福音的指導者が多く興るよう。