祈りの家族への手紙:2004-07


 親愛なる祈りの家族のみなさん。
 暑い毎日が続いていますがいかがお過ごしですか。

 私たちはうっかりすると感謝をすることよりも不平を言うことの方が先になってしまいがちです。暑ければ「暑い暑い」と文句をいい、寒ければ「こう寒くてはしょうがない」と愚痴をこぼします。ちょうど良い日があまり長く続いたら「メリハリがない」と不平をもらしてしまうかも知れません。思えば季節の移り変わりほど神の恵み深さと忠実さを感じさせるものはありません。

 ですから、暑い日が続くようになったら、「今年も夏を迎えられた」と感謝し、暑さ対策をしっかりやって、寒い時には出来ない楽しいことを計画して、夏の良さを満喫してはいかがでしょう。

 主に感謝せよ。主はまことにいつくしみ深い。その恵みはとこしえまで。
 (詩篇136篇1節)

 詩篇136篇の全部が主の恵みの数々を思い起こして感謝をささげている歌です。主は本当に良い方です。私たちをどこまでも恵みに溢れさせ、私たちのために良いことをたくさん行なってくださいます。私たちはそのことにどれほど気づいているでしょうか。むしろそのことに気づかないでいることの方があまりにも多いのです。たくさんの恵みを当たり前のように思って受けています。それでも、神は私たちに恵みを注ぐことをおやめになりません。

 天の父は、悪い人にも良い人にも太陽を上らせ、正しい人にも正しくない人にも雨を降らせてくださるからです。(マタイ5章45節)

 主に感謝することを学びましょう。その大切さは良く分かっていても、うっかり忘れていたり慣れてしまったりするからです。どうしたらいつも新鮮な気持ちで主に感謝することが出来るのでしょう。

 何か良いもの、美しいものを見たとき、心の中で「きっと、これは私のためだ」と言ってください。

 私たちの住む地球はかつていたるところで火山が噴火し濃い雲に包まれていて、地上に水はなく光も届いていませんでした。しかし、今では美しいみどりと豊かな水が溢れて命に満ちています。しかし、やがて(とはいっても何億年も先のはなしですが)膨張する太陽の中に入って消えてしまいます。私はしばしばこう思います。『今、この短い間だけ地球がこんなに美しいのは、私がこの美しさを満喫して主に感謝しつつ生きるためではないだろうか』と。そうでなかったら、花が咲いても、鳥が鳴いても何の意味もなくなってしまいます。

 私の娘が小さかった頃、私がハンバード牧師に会うためにアメリカに行って帰って来ると、部屋に風船を飾ったり、きれいなカードを作ったり、歌を作曲したりして私の帰りを歓迎してくれました。小さな子どものすることですから、たいして立派なものではありませんでした。作曲といっても音楽にもなっていないようなものでした。ですから、終わったら捨ててしまってもいいようなものです。けれども、子どもなりに精いっぱい私だけのためにと思ってやってくれたことにはとても感動しました。ですから今でもそれを大切にしています。

 けれども、全能の神が私たちのためになさることは私たちにはとうてい想像することも出来ないほどの大きなスケールで長い年月をかけて周到に計画され完璧に整えられたものです。私たちの限られた小さな頭ではそれが私のためであることに気がつかないほどです。私たちは1つ1つ、「これは私のためだ」、「これも私のためだ」と言い聞かせる必要があるのです。

 美しい景色、感動的な情景、恵まれた環境、人との良い関係など、どんな小さなことでも、良いものを見た時にはそれはあなたのために特別に用意されたものだと思ってください。その恵みを何とも思わないで受けているといつの間にか当たり前になってしまい、何の感動もなく、不平さえ言うようになり、それがなくなる時まで恵みに気がつかずにいるかも知れません。けれども、私たちが受けている恵みの1つ1つを感謝して受け取るなら、それを与えてくださった方の愛が感じられて心の中に大きな喜びが湧いてきます。感謝しないことは大きな損失です。感謝すればその喜びを幾倍にも大きくすることができます。

 イエスも私たちが誰かのために小さな親切を行なった時、「それは私にしてくれたのです。」と言ってくださいました。

 『まことに、あなたがたに告げます。あなたがたが、これらのわたしの兄弟たち、しかも最も小さい者たちのひとりにしたのは、わたしにしたのです。』(マタイ25章40節)

 不平を言うことは、「自分は本当に不幸な人間だ」とむりやりに言い聞かせているようなものです。あなたは決して不幸な人間ではありません。特別な人です。神はあなたを喜ばせようとして数々の恵みを惜しみなく注いでくださっています。それを心から喜び、どんな時でも神に感謝することを忘れないでください。

 何事につけても感謝をするなら、あなたが神にとって特別に大切な人であることを実感して、喜びにあふれ、生き生きと暮らせるようになります。

 神にとってあなたは大切な人です。宇宙の全てはあなたのためにあるのです。

 あなたは愛されています。

レックス・ハンバード世界宣教団 

日本主事 桜井 剛