祈りの家族への手紙:2004-10


 親愛なる祈りの家族のみなさん。
 10月になって急に空が澄みわたってきました。秋は空が高く感じられるというのは本当ですね。

 どこまでも続く深い秋の空を見上げていると、イエス・キリストがこの高い青空のどこかの一角から現れて、再びこの地上に来られる時のことを思います。

 聖書は、イエス・キリストは誰の目にも見える形で再びこの地に来られると言っています。

「そのとき、人々は、人の子が力と輝かしい栄光を帯びて雲に乗って来るのを見るのです。」(ルカ21章27節)

 「ガリラヤの人たち。なぜ天を見上げて立っているのですか。あなたがたを離れて天に上げられたこのイエスは、天に上って行かれるのをあなたがたが見たときと同じ有様で、またおいでになります。」(使徒1章11節)

 先月の手紙では終わりの日と永遠の時についてお話しました。終わりの日はイエス・キリストの再臨から始まります。そこで今回はイエス・キリストの再臨についてお話したいと思います。

 私たちはイエス・キリストが栄光の姿で再びこの世に来られることを待ち望んでいます。イエスはいつ来られるのでしょう。私が生きている間のこの時代でしょうか。それとも、もっと後でしょうか。私にはその日はもうすぐのように思えます。ちょうど私が高い秋の空を見あげている時だったらどんなにすばらしいでしょう。あなたも秋の空を見上げるとき、そう思って見ていてください。

 それは決しておとぎ話や神話ではなく比ゆ的なものでもなく現実に起こるのです。かつては、人が空を飛ぶなどということはおとぎ話の世界でしかありえないものでした。けれども、今では人が空を飛ぶことも、世界中の人が1つの出来事を同時に一緒に見ることも当たりまえのことになっています。

 「世界中の人々が、人の子が力と輝かしい栄光を帯びて雲に乗って来るのを見る」ことは、今現実に起こっても決して不思議ではありません。

 大切なことは、それが起こるかどうかではなく、あなたや私がどれほど期待して待っているかです。

 数日前にある有名な韓国の俳優が日本を訪れたそうです。私にとっては「ああそうか」と言う程度のニュースでしたが、熱狂的なファンにとっては重大な出来事だったに違いありません。何日も前から予定して、何はさておいても、空港にもホテルにもテレビ局にも押しかけて、ひと目でも見たいと集まって来たことでしょう。

 それとは比べものにならないことが起ころうとしているのです。イエスを本当に待ち望んでいる人にとって、再臨は極めて重大でわくわくする出来事です。それは単なる1つの素晴らしい経験として終わるのではありません。待ちに待っていたことがその時から始まるからです。

 その時、今までおぼろげだったこと、頭では理解できず信仰によって受け止めていたことなどが、すべて誰の目にも明らかになるのです。もはやイエスが主の主、王の王であることを疑う者はいなくなるのです。イエス・キリストを信じている者なら誰もがその時を期待して待っています。

 今の時代はいくつかの点で歴史上のどの時代とも極端に違っています。

 かつて、人々は無限に大きな希望を持つことが出来ました。特に若い人々がそうでした。今の子どもたちは夢や希望が小さくなっていると言われています。それは決して彼らのせいではありません。大きな夢や希望を持たなくなったわけではなく、持つことが難しい時代になってきたのです。

 かつては世界が無限に広く感じられました。今では地球は小さすぎると感じるようになりました。地球上の未知の世界に出て行くことは多くの人々の冒険であり夢だったのです。しかし、今ではその未知だった世界が、テレビその他の報道によって次々見えるものになってきたのです。

 かつては無限だった資源の多くが枯渇し始め、いくらでもあると思われていた海の魚を取ることも制限しなければならなくなっています。水も空気も無限にあるとは誰も言わなくなりました。注意しなければ、地球の全ての資源が底をついて、もう長くは住めないところとなってしまいます。

 一方、無差別犯罪が頻繁に起こっています。この次に誰が的にされるのか分かりません。道を歩いていると、ある時、突然、何の理由も無く襲われたり被害にあったりするのです。何の前触れも無く大爆発が起こって大勢の人がそのまきぞいになっています。大人でも子どもでも区別がありません。どんなに警戒してもそれを防ぐことは至難の技です。人々の心が少しずつ冷たくなっていきます。

 世界中の指導者たちが炭酸ガスの排出量を減らす話し合いをしても地球温暖化に歯止めがかかりません。このままだと南極の氷が解けて海の水位が上がり日本列島が水浸しになってしまいます。

 世界の人口が爆発的に増え続けています。このままではやがて世界中が食糧難になるのは確実です。

 どこをどう考えても、イエス・キリストの再臨は今の時代以外には無いように思えます。しかし、「その時がいつなのかは誰も知らない」と聖書は言っていますから、誰にも分かりません。

 「未来に希望が持てないように思われる」と言いましたが、確かな希望はイエス・キリストの再臨にあります。その時から、新しい世界と新しい時代が始まるからです。けれども、ただ待つだけではその希望は今の時代の私たちの生きる力にはなりません。今、私たちは何をしたらいいのでしょう。

 あなたにはこの希望を身をもって示す使命があります。かつて、大航海時代の冒険家たちが新しい世界を見出すという大きな希望を抱いて数々の海をわたり幾多の困難を乗り越えついに新大陸を発見したように、イエス・キリストの再臨という真実の希望を持っている私たちは、混沌とした今の時代を希望を持って乗り切ることが出来るのです。あなたの生き生きとした姿を見る人々はあなたを期待と喜びで満たしているものが何なのかを知りたいと思うようになるでしょう。あなたの希望に輝いた笑顔で周りを照らし、人生をあきらめかけている人々に希望をもたらす貴重な人となってください。

 この希望は失望に終わることがありません。(ローマ5章5節)

 希望を持っている人はいつでも生き生きと輝いています。あなたも輝いていてください。イエス・キリストがこの世に来られるその瞬間にあなたの希望は現実となります。その時、あなたの信仰と勇気の故にあなたの周りの多くの人々が感謝することでしょう。

 あなたは愛されています。

レックス・ハンバード世界宣教団 

日本主事 桜井 剛