祈りの家族への手紙:2004-12


 親愛なる祈りの家族のみなさん。

 ハンバード牧師との祈りの時は大変すばらしいものでした。ハンバード牧師の日本の魂に対する熱烈な思いは、29年前に初めてお会いした時と少しも変わりなく、私の心を感激させました。

 29年前に初めてハンバード牧師にお会いした時、私はまだアメリカ留学のなかばでした。

 「今こそ、日本の人々を救いに導くために大々的に福音を伝える必要がある。テレビを用いて日本の人々に伝道をしたいので力をかしてほしい。」

 そういうハンバード牧師の熱心な説得に心を打たれて日本に帰る決心をしました。ハンバード牧師はあの時と同じ情熱を今も変わりなく持ち続けて、いつも日本の人々のために祈っています。

 多くの方がご存知のように、ハンバード牧師のメッセージの後の祈りはいつも同じでした。

 「今ここいる方々が『たとえ今心臓が止まったとしても、何の疑いも恐れもなく神にお会いする用意ができている。必ず天国に行って永遠に生きられるという確信を持っている』と言えますように・・・」

 クリスマスの特別な祈りの時にも、まだ救われていない家族や友人の名前を取り上げて、同じように祈ってくれました。

 あなたは確信がありますか。たった今、心臓が止まっても、何の疑いもなく神にお会いする用意ができていると確信を持って言うことができますか。

 ハンバード牧師のこの祈りは今も力強く魂に迫ってきます。その祈りに込められた願いは、人々の魂が罪の縄目から開放されて、何の心配もなく神の前に立てるようになることです。

 神は私たちを愛してくださっているため、私たちが神の前から永遠に失われることを願ってはおられません。そのためイエス・キリストをこの世に送ってくださいました。イエス・キリストは人類の罪を全て自分のものとして、十字架の上で負い、その罰を引き受けてくださいました。それ故、私たちは確信を持って神の前に立つことができるのです。あなたが、今もこれからもその確信を持ち続けてくださることが、私たちの祈りであり、心からの願いです。

 クリスマスによって神と人との間に平和がもたらされました。それゆえ、イエス・キリストを信じる者はいつでも、どんなときにも、心に平安を持つことができるのです。

 私たちはいつでも大きな危険に取り囲まれています。それがいつ現実のものになるかわかりません。地震や台風などの自然災害は決して他人事ではありません。小さな子供を学校に送ることにも心配をしなければならない昨今です。飛行機で旅行をする時には厳重な警備と荷物検査にうんざりします。それでも、相当な覚悟が必要だと言う人もいます。

 もちろん、地上にいても同じです。車を運転するときは人を傷つけないよう十分に注意しなくてはなりません。しかし、自分がどんなに注意していてもいつ交通事故に巻き込まれるか分かりません。

 若者は将来に希望を持てなくなっており、老人は自分たちのこれからの暮らしがどうなるのか不安になっています。もし、これらの心配事を全部自分で解決しなければならないとしたら、何一つ手につきません。私たちは自分の手におえないことまで心配しなくてもいいのです。

 神はあなたのことを全てご存知であり、どんな時にも、あなたのことを思い、あなたにとって最善を行ってくださるからです。神は決して失敗をなさることはありません。ですから、神が承知しておられないまま、あなたの人生に何かが起こるということは決してありません。

 何年か前、私はハンバード牧師のオーストラリア伝道に同伴したことがありました。オーストラリアは広い国です。予定していた幾つかの都市を小型の飛行機を使って廻る必要がありました。ある時、操縦席の隣りに座らせてもらい、飛行機が飛び立つ時のようすを生まれて初めて目の前で見ました。ところが、着陸する時、飛行場の向こう側が海になっているのが見えてきました。私が見ていると、飛行場はすぐそばなのに、私たちの飛行機はまだかなり高いところを飛んでいました。どう考えても、もっと低く飛ばなければ飛行場を超えて海に落ちてしまうような気がして心配になってきました。操縦士を見てもあわてているようすは全くありません。私だけがやきもき心配していたのです。やがて、飛行機が高度を下げ始めると、飛行場は私が思っていたよりもかなり遠くだったことが分かりました。私たちの乗った飛行機は静かに飛行場の真ん中に着陸しました。

 もしあの時、私が操縦士を信頼しないで、自分の感じるままに操縦に手を出していたら、私たちの乗った飛行機は飛行場のずうっと手前で墜落していたことでしょう。操縦士は何もかも分かっていて、私たちを安全に目的地に運んでくれていたのです。

 私たちの周りにどんなことが起ころうとも、また、それがどんなに心配に見えようとも、全ては神が承知しておられるのですから、どんなことが起こっても大丈夫です。それで終わりではないのです。

 人はしばしば失敗をしますが、神は決して失敗をなさいません。私たちが平安を失わないためには、神との信頼関係が何よりも大切なのです。

 あなたがいつでも神の前に立てるという確信を持っていれば、まだ心臓が元気に動いている今も、あなたの人生には大きな平安があるのです。

 あなたは愛されています。

レックス・ハンバード世界宣教団 

日本主事 桜井 剛