祝福のメッセージ:2005ー06

No. 200506 

インドへの祝福インドからの祝福


 インドの子どもたちの事を私が初めて真剣に考えるようになったのは、アメリカ留学中にマーク・バンテイン牧師の報告を聞いた時からでした。

 彼はもう随分前に天に召されましたが、彼の働きは今もカルカッタの町を中心にインドの人々のために大切な役割を果たし続けています。

 それまでの私は、恵まれない人々を助けることはある意味では私たちの義務であり、クリスチャンならなおさら出来るだけ進んで彼らを助けなければならないと思っていました。もちろん、それは間違ってはいません。

 ところが、マーク・バンテインの話を聞いてからは私の考えが変わりました。彼らのために何かができることは私たちに与えられた特権であり祝福であることに気がついたのです。私の小さな力では何も出来ないと思うのは大きな間違いです。助けを必要としている人々の人生に働くと大きな役割が果たせるのです。

 特に大きな犠牲とは言えないほどの支援でも、町で物乞いをするしかなかった子どもたちに暖かい家と将来に希望の持てる教育の機会を与えることが出来ます。何よりもすばらしいことは、彼らがそのことに限りない感謝を感じつつ育っていくことです。社会的に役立つ人間として育ってくれるのもすばらしいことですが、もっとすばらしいことは、心の中に神の愛ゆえの親切を感じつつ育ち、それが彼らを通して社会全体に広がっていくことです。彼らは本心からこう言っています。「あなたのおかげで私の人生は変わりました。」私たちが想像する以上に大きな祝福を、彼らの人生にもたらしていたのです。これほど大きな特権と喜びがあるでしょうか。

 数年前までは、インドには数え切れないほどの孤児が町にあふれていました。子どもたちだけではなく、ホームレスの大人も多勢路上で生活していました。

 ホームレスの人々の中に手足の不自由な人が大勢いました。それは事故や病気によるのではありません。子どものとき親がわざと不具者にしたのです。

 どうして自分の可愛い子どもをわざわざ不具にする親がいるのだろうと思いました。けれども話を聞いているうちに、やりきれないその理由が分かりました。親は自分の子どもを何とか生き延びさせるためにはそうするしかないと考えたのです。そうすれば、誰よりも多く哀れみを受け、一人前の乞食になって何とか生き延びてくれると思ったからでした。親の切なる願いにもかかわらず、そのような方法では子どもたちの人生を大きく変えることは出来ません。

今、私たちに何が出来るのでしょう。

 確かにインドは発展途上で、以前に比べるとかなり良くなりました。けれども、状況はあまり変わってはいません。私たちが彼らを助ける特権は残っています。

 インドで一番の問題はヒンズー教の因習から来る無知と束縛によるものであると言われています。ところが、それは一朝一夕では変えられない根強い問題です。

 私たちが支援しているニューライフ子どもホームではそれを土台から変えようとしています。子どもたちを聖書の教えにもとづいた愛にあふれる恵まれた環境で育て、あるいは熱心な牧師として、あるいは世界に通用する技術者として、また医師や教師としてインドの社会に送り出しているからです。ひとりの子どもへの支援はひとりの子どもの人生に大きな変化をもたらすだけでは終わりません。インドの社会全体に及ぶものとなっていくからです。

 今、インドの優秀な技術者たちが世界中に出て行っています。日本にも来ています。そして、やがては世界に変化をもたらす時が来ることでしょう。

 その時、ひとりの子どもへのキリストの愛に根ざしたあなたの支援と暖かい思いやりとが、世界中を回り、やがて日本にも帰って来ることでしょう。

 現在も何人かの祈りの家族のメンバーが毎月忠実に子どもたちを支援してくださっています。そのおかげで、支援を受けた多くの子どもたちが立派に成長して、すでにインドの社会で活躍しています。心から感謝します。

 けれども、まだ支援を受けていない子どもたちもいます。そのうちの4人の子どもをご紹介します。左から、スレシュ、ヤムナ、バルガフ、プレマです。


 ホームの子供たちへのご支援は、一ヶ月4000円で子ども一人の生活と教育の全てをまかなうことが出来ます。4000円は重荷だという方は、半分の2000円でも、二人でひとりの子どもを支援することが出来ます。4人集まれば1000円ずつでひとりの子どもを支援出来ます。無理をしないで、毎月続けることが大切です。

 支援してくださる方には子どもの写真と近況報告をお送りします。

 あなたもこの子たちにとって特別な人になってくださいませんか。このことだけでも、あなたの人生は決して無駄になりません。

 この小さい者たちのひとりに、水一杯でも飲ませるなら、まことに、あなたがたに告げます。その人は決して報いに漏れることはありません。(マタイ10章42節)