祝福のメッセージ:2005ー07

No. 200507      

宇宙は神の業を語る

 

1 天は神の栄光を語り告げ、大空は御手のわざを告げ知らせる。

2 昼は昼へ、話を伝え、夜は夜へ、知識を示す。

3 話もなく、ことばもなく、その声も聞かれない。

4 しかし、その呼び声は全地に響き渡り、そのことばは、地の果てまで届いた。(新改訳聖書、詩篇19篇1‐4節)

1 もろもろの天は神の栄光をあらわし、大空はみ手のわざをしめす。

2 この日は言葉をかの日につたえ、この夜は知識をかの夜につげる。

3 話すことなく、語ることなく、その声も聞えないのに、

4 その響きは全地にあまねく、その言葉は世界のはてにまで及ぶ。

(口語訳聖書)

1、宇宙は創造者である神の偉大さを表現し、無限に広がる空間がその力の存在を雄弁に告げ知らせています。

2、自然界の現象は互いに密接にかかわり合って、互いの意思を伝え合って調和を保っているけれども、それは私たちの耳に届くような言葉ではありません。

3、物語や言葉によって表わせるものではなく、理屈で説明し切れるものでもありません。

4、けれども、創造の事実が示していることは言葉以上に人の心に伝わり、世界中に知れ渡って行きます。


天は神の栄光と業とを語り告げる

 宇宙の壮大さと神秘さを思うとき、誰もがそこに創造主の存在を感じるものです。けれども、宇宙の起源については科学的な研究と聖書の啓示とが長年の間対立するもののように思われてきました。けれども私にはそのようには感じられません。聖書の啓示を正しく読み取っていなかったり、科学的な研究の内容を正しく理解することが出来なかったりすることによる誤解からそのような結果になっているのです。

 創造主であられる神は、大国主命(おおくにぬしのみこと)のように、ロープで島を引き寄せて国を作るようなことはなさいませんでした。必要とあれば、宇宙の全てのものをどのような現象や法則を用いてでもお造りになることが出来ます。そのために特別な法則を用いることもお出来になります。もしかすると、神は全ての生き物を創造なさる段階で進化という方法をお用いになったかもしれません。用いても用いなくても何もないところから天地宇宙を創造することは神にとって何でもないことです。

 人がそれを確かめるためには、地球と同じ大きさの試験管を作ってその中に地球にあるものと同じ物質を全て詰め込んで、地球と同じ環境の中において何億年も観測し続けなければなりません。それは人の知恵と力ではとうてい出来ないことです。神以外の誰にそんなことが出来るでしょうか。

話もなく、ことばもなく、その声も聞かれない

 宇宙とその中にある全ての被造物は、造られたままの目的に従って忠実に動き続けています。何一つ不平も言わず、反抗もせず、黙々と自分の勤めを果たしているのです。人間だけが創造主を忘れたり、拒んだり、逆らったりして、自分の道に勝手に迷い込んで行くのです。

けれども、その呼び声は全地に響き渡る

 人は全ての被造物を詳しく調べ、細かく観測して、創造主が働かれた痕跡(こんせき)を自分の考えに当てはめようとしていますが、それがどうして存在しているのか、誰が存在させたのかという本質的なことになると誰にも分からないのです。けれども、被造物がそこにあるというだけで、メッセージは発信されており、分かる人には十分に伝わっています。

 イエスがロバに乗ってエルサレムの街に入場なさった時のことでした。大人から子どもたちまで救い主の訪れを喜び「ホサナ、ホサナ」と叫んでほめ称えていました。それをとがめたパリサイ人たちに、イエスはこう言われました。

 「もしこの人たちが黙れば、石が叫びます。」(ルカ19章40節)

 心を静め、よく注意して観察すれば、全ての被造物があらゆる方法を使って「私たちは神によって造られました」と叫んでいることが分かります。

 被造物のその呼び声は全地に響き渡ると聖書は言っているのです。


そのことばは、地の果てまで届いた


 「全世界に出て行き、すべての造られた者に、福音を宣べ伝えなさい。」

 とイエスは言われました。(マルコ16章15節)

 全ての人が「私たちは神によって造られました」と告白してそれを自覚すべきです。けれども罪が私たちと神との間を隔てて見えなくさせています。そこで、神ご自身が私たちの全ての罪と汚れをきよめて、みもとに引き寄せてくださいました。宇宙にある全ての物の創造主が、これほどまで私たちを愛し、心にかけてくださっていることを伝えるのが福音の言葉です。この福音は、神が「ことば」となってこの世に来てくださったことを全世界に伝えるものです。

 ことばは人となって、私たちの間に住まわれた。(ヨハネ1章14節)