親愛なる祈りの家族の皆様。
4年に1度のオリンピックでは選手たちは最高の結果を見せようとして自分の持っている技と力を精一杯発揮します。そのために、そこから多くの感動的な物語が生まれてきます。特に、身体不自由者のためのパラリンピックでは不自由な体を克服した選手たちが精一杯競い合う姿に深い感動を覚えます。
「不自由な体になって人生に絶望してしまったけれど、スポーツを通して自分にもまだ出来ることがあることを知って希望を持つことができた。」と答えた選手は一人や二人ではありませんでした。ある選手は「どんなに頑張っても不自由な体というハンディキャップがあるため、何度もあきらめかけたことがありました。」と語っていました。どんなスポーツでも、選手たちは全て自分の体力と努力に頼らなければなりません。色々な訓練の方法をや道具を使い、多くの人々の支援を受けて頑張っています。
彼らは目に見えるメダルを獲得するために、応援してくれている人々からの支援に報いるために、あるいは、自分自身の弱さを克服するために、精一杯努力しているのです。私たちは多くのことを彼らから学ぶことができます。
けれども、私たちの戦いや目標は自分の力や能力を発揮したり、人々からの賞賛を受けるためではありません。目に見えない、永遠に続くものをめざしているのです。確かに私たちの戦いにも困難がありますが、全てを自分の力だけでやっているのではありません。私たちを応援し励まし、知恵も力も与えてくださる強い味方があります。彼に信頼する全ての人が栄光の勝利を得るのです。
ですから、私たちは勇気を失いません。たとい私たちの外なる人は衰えても、内なる人は日々新たにされています。今の時の軽い患難は、私たちのうちに働いて、測り知れない、重い永遠の栄光をもたらすからです。私たちは、見えるものにではなく、見えないものにこそ目を留めます。見えるものは一時的であり、見えないものはいつまでも続くからです。(コリント第一4章16-18節)
信仰の挫折を感じたり、神が遠くに行ってしまわれたように感じることは誰にでもあります。けれどもそれは、神が離れて行ってしまわれたからではなく本当は自分が離れてしまっているからです。ですから勇気を出してください。神に立ち返れば、神はいつでもすぐ近くで私たちを待っておられることがわかります。なぜなら、神はどんな時でも、一瞬たりとも、私たちを見放すこともあきらめることもなく、常に最高の愛の心で待っておられるからです。あなたがいつ初めの愛に立ち返って神のみもとに帰って行っても、神は初めからずうっとそこにおられてあなたを受け入れてくださいます。外なる人が衰えて弱さを感じる時にこそ、衰えたり弱ったりすることのない神の力にたよって、あなたの内なる人を強くしていただいてください。
まだ若い頃、疲れを覚えたり困難に直面したりして挫折した時この聖句がしばしば励ましの言葉として、私を立ち上がらせ希望を与えてくれました。確かにこのことばによって勇気を与えられたことは数え切れません。けれども、その頃は、このみことばに後押しされて、がむしゃらに自分の力で頑張っていたことが多かったように思います。
年を重ね、自分の限界をわきまえるに従って、このことばはもっと切実に私を励まし、力づけてくれるようになりました。私たちの外なる人、すなわち肉体的な力は年とともに衰えるのはごく当たり前のことです。けれども、それで失望する必要はありません。また、それを恐れる必要もありません。私たちの内なる人、すなわち、私たちの霊的な人格は日々新しくされるのです。自分の力ではなく、私たちを愛してくださっている神の力が私たちの内側を新しくして輝かせてくださるからです。
私たちの力が限界に来た時こそ、神の力がいっそう力強く働く時なのです。
人はいつまでも緊張し努力をし続けることは出来ません。いつかは力を緩めなければならない時が来ます。元気いっぱいの選手たちも、やがては引退して後進に道を譲る時が来ます。
外なる人は常に衰えるからです。けれども、私たちの内なる人は衰えることがありません。
あなたは今疲れていますか。衰えを感じて心を乱して心配してはおられませんか。体が弱ると心も沈んでしまいがちですが、恐れてはいけません。あなたの魂が衰えているのではないからです。
あなたは今からだの不調や弱さを持っていますか。周りの状況や人間関係に悩んでいますか。自分の力では解決できない困難に心を痛めてはおられませんか。外側の状況や体の弱さによって内なる人を弱くしてはなりません。今の困難は一時的なものだからです。
神は私たちが祈る時、こうした外側の状況や病を癒してくださいますが、それは、私たちの肉体を永遠に生かすためではありません。あなたの内なる人に新しい力と希望を与えてくださるためです。私たちの外なる人は永遠のものではありません。ですから、疲れたり衰えたり病んだりします。そのたびに神のもとへ行って癒しと力を求めて祈ることができます。私も祈ります。神はその祈りを聞いてくださいます。
けれども、外なる人が衰えることが一時的であるように、癒されることも一時的です。私たちの外なる人は永遠には生きられないのです。ですから、神は私たちの内側に永遠に続くものを与えておられます。そして、今もそれをますます強くしてくださっています。あなたの内なる人は測り知れない、重い永遠の栄光に輝く、無限に価値あるものなので、神は喜んでそうしてくださるのです。
神が大きな代価を払って滅びから買い戻してくださったあなたの内なる人をますます熱く燃え立たせ、永遠への希望によって輝いていてください。
どうか父が、その栄光の豊かさに従い、御霊により、力をもって、あなたがたの内なる人を強くしてくださいますように。
(エペソ7章40節)
あなたは愛されています。
レックス・ハンバード世界宣教団
日本主事 桜井 剛