祝福のメッセージ:2006ー05

信仰の行ない-3

No. 200605

 

神に頼り切る

 ガリラヤ湖のほとりにある小高い丘の上でイエスが弟子たちに教えられた教訓の数々は「山上の垂訓」として、今でも世界中の人々に感銘を与えています。深く心に残る教えだからです。ところが、どれだけの人がそれを実際に行なっているでしょうか。この中でイエスは繰り返して神にお任せすべきことは神にお任せすることの大切さを教えておられます。


心配をしないこと

 イエスは食物や着る物のことで思い煩ったり、明日のことを心配したりしなくてもよい、と言っておられます。神は私たちの必要を全てご存知だからです。

 いつの間にか私たちは文明社会の中にどっぷりとつかって快適な生活に慣れてしまっています。どれだけの人が、明日食べるものが全くなかったり、着るものが一枚もなかったりするでしょうか。平均的には多くの人々が有り余るものを持っておられることでしょう。それでも、石油危機がやってくると心配のあまりトイレットペーパーを買いこんだりするのです。

 イエスは食料を蓄えてはいけないとか、洋服をたくさん持ってはいけないと言っておられるのではありません。つまらない余計な心配をするあまり、どんな必要も用意してくださっている神がおられることを忘れてはいけないと言われるのです。

 だから、わたしはあなたがたに言います。自分のいのちのことで、何を食べようか、何を飲もうかと心配したり、また、からだのことで、何を着ようかと心配したりしてはいけません。いのちは食べ物よりたいせつなもの、からだは着物よりたいせつなものではありませんか。(マタイ6章25節)


神に知っていただく

 神に私たちの願いを知っていただくのは、神が私たちの願いをご存じないといけないからではありません。神は私たちが祈る前から私たちに何が必要かを知っておられます。それでもなお私たちが祈るのには、2つの理由があります。

1.自分が何を求めているのかを自分できちんと理解し覚えておくためです。

2.その願いを他の誰でもない神にお願いしていることを確認するためです。

 神に願っておきながら、自分で背負ったり他のものに頼ったりしてはいけません。
 何も思い煩わないで、あらゆるばあいに、感謝をもってささげる祈りと願いによって、あなたがたの願い事を神に知っていただきなさい。(ピリピ4章6節)

神に願い求める

  私たちはどんなことでも心配しないで神に求めて良いのです。祈ってはいけないことは何もありません。どんな馬鹿な事でも、自分勝手な事でも、自分の心から出たものなら、心配しないで神に申し上げていいのです。後は神ご自身が最も良い判断をしてくださいます。神は私たちに何が必要であり、何が必要ではないかを知っておられるので、たとえ私たちが無知のゆえにいけないことを求めたとしても、私たちの害になるようなことは何も起こりません。どうあがいても、神の目には私たちは何も知らない幼子のようなものです。神は私たちが求めた言葉の通りに祈りを聞いてくださるのではなく、私たちの心の奥底で本当に必要としていることを見てくださるのです。神は賢い親のように子供が求めるものを吟味して、良いものだけを与えてくださいます。

 求めなさい。そうすれば与えられます。自分の子がパンを下さいと言うときに、だれが石を与えるでしょう。また、子が魚を下さいと言うのに、だれが蛇を与えるでしょう。(マタイ7章7、9、10節)


神に任せ切る

 祈った後でもまだそのことについて心配し続ける人がいますが、それでは何のために祈ったのかわかりません。祈りをお聞きになった神はさぞかしがっかりなさることでしょう。祈った後はそのことについて心配するのはやめて一切を神に任せ切ることにしましょう。それが信仰です。あなたの重荷を全て神の手にゆだねましょう。神が私たちの祈りに答えてくださると信じたら、祈ったことはすでに得たものと確信するのです。

ただし、少しも疑わずに、信じて願いなさい。疑う人は、風に吹かれて揺れ動く、海の大波のようです。そういう人は、主から何かをいただけると思ってはなりません。(ヤコブ1章6、7節)


平安を持つこと

 主にあって平安を保つことは、平静を装うことではありません。平安をしっかりと持っていることです。イエスは「平安を与える。」と言われたのですから、それを受け取ることが出来るのです。思い煩うことをやめて、全てのことに感謝し、祈って何でも神にお話しするのです。常識では考えられない神の平安があなたの心を満たしてくれます。

 何も思い煩わないで、あらゆるばあいに、感謝をもってささげる祈りと願いによって、あなたがたの願い事を神に知っていただきなさい。そうすれば、人のすべての考えにまさる神の平安が、あなたがたの心と思いをキリスト・イエスにあって守ってくれます。(ピリピ4章6、7節)

 いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい。これが、キリスト・イエスにあって神があなたがたに望んでおられることです。(テサロニケ5章16-18節)