親愛なる祈りの家族の皆様。
今あなたの内に聖霊が住んでおられますか。聖霊が日々あなたを神の御心へと導いておられますか。
私がまだアメリカに留学中、美術史の時間に教授が学生たちをある大きな教会に連れて行きました。そこには有名な宗教画が壁のいたるところに惜しげもなく飾られており、ステンドグラスを通して入ってくる光と調和して荘厳な雰囲気を醸し出していました。その教会では、目に映る美しさによって神の臨在を感じさせていたのです。けれども、そこに集う人々の心の中に神の臨在がなければ、外側の美しさや荘厳な雰囲気だけでは、一歩外に出たとたんに神の臨在を感じなくなってしまいます。
日本のある教会で、信徒たちが互いに励まし合い祈りあっている姿を見ました。その教会には宗教画はもちろんステンドグラスもありませでしたが、そこに集う人々に神の臨在の喜びを感じました。
神の霊が内側におられたら、教会にいる時だけではなく、帰る道も、家に帰ってからも、いつでもその喜びが続くのです。どこにいても、どんな状況の中でも神がともにおられるからです。
イエスはこう言われました。
「わたしは父にお願いします。そうすれば、父はもうひとりの助け主をあなたがたにお与えになります。その助け主がいつまでもあなたがたと、ともにおられるためにです。その方は、真理の御霊です。世はその方を受け入れることができません。世はその方を見もせず、知りもしないからです。しかし、あなたがたはその方を知っています。その方はあなたがたとともに住み、あなたがたのうちにおられるからです。」(ヨハネ14章16,17節)
神はどこにでもおられて、悪い人にも良い人にも雨を降らせ陽を注ぎ、恵みを与えてくださいます。けれども、イエス・キリストを救い主として信じ、心に受け入れるまではその人の心の中にはおられません。ですから、神の御心を行うことも、生活の中に神の力を活用することも出来ません。しかし、イエス・キリストを信じた時から、神はその人の内側に聖霊を注いでくださいます。聖霊は内側から神にふさわしい品性を造りだし、外側の状況には関わりなく、平安と喜びを持たせてくださいます。
今まで克服出来なかった悪い習慣を退けることが出来るようになります。今まで出来なかった良い行いが出来るようになります。聖なるものを求め悪を退けるようになります。失敗や挫折があってもそれをのり越え、希望を与えられてよりいっそう良いものを目指すことが出来るようになるのです。毎日の生活が楽しく有意義なものになります。それは私たちが本来持っている力によるのではなく、心の内に入ってくださった聖霊の力によるのです。
神の霊が私たちの内に入ってくださっても、それで私たちがスーパーマンのように空を飛んだり、モーセのように顔が光り輝くわけではありません。外側は誰が見ても他の人と同じように見えます。「あなたは他の人とどこか違うように感じます。」と誰かに言われたとしても、それは目に見える外側の顔かたちからではなく、言葉や行ないからどこかが違うと感じるからです。
私たちが内も外も変えられて完成した姿になる時が来ます。今はこの世に生活していますが、すでに神に属する者になっているのです。その保証として神の霊が私たちの内に住んでくださるのです。
愛する者たち。私たちは、今すでに神の子どもです。後の状態はまだ明らかにされていません。 しかし、 キリストが現われたなら、私たちはキリストに似た者となることがわかっています。(ヨハネ第一3章2節)
聖霊の内住はやがて神の子どもとして完成することの保証です。今はこの世にあっては悩みがあり、誘惑もあり、時には疑うこともありますが、聖霊はあなたが神に属するものであることをいつも思い起こさせ、それにふさわしく生きるよう導き、助け、すべての困難をのり越えさせてくださいます。失意のどん底で祈ることさえ出来ない時、聖霊が言葉にならないうめきによって祈ってくださいます。
御霊も同じようにして、弱い私たちを助けてくださいます。私たちは、どのように祈ったらよいかわからないのですが、御霊ご自身が、言いようもない深いうめきによって、私たちのためにとりなしてくださいます。(ローマ8章26節)
全ての人は罪の中に生まれているため、神の基準からはほど遠く、神の子どもにはふさわしくなく、永遠の滅びに定められていました。けれども、イエス・キリストは私たちを罪から救うためにご自分の命をささげ、聖霊によって私たちの内に入ってくださいました。聖霊は私たちの内側で働いて、罪をきよめ、神の子どもとし、永遠のいのちへと導いてくださいます。イエス・キリストを受け入れた時から聖霊が私たちの心に入り、新しい力に満たし、忍耐強く正しい道に導き、神の子どもとして完成してくださいます。ですから、聖霊の導きに素直に従って生活してください。イエスは命をかけて私たちを救い、聖霊をくださったのです。その聖霊を悲しませてはなりません。
神の聖霊を悲しませてはいけません。(エペソ4章30節)。
若い時は健康で元気だったある人が、不摂生な生活をし、酒やタバコに溺れ、肺をおかされて重い病気になって、毎日ベッドに寝かされて動くことも出来ませんでした。あるとき、医者から臓器移植のチャンスがあると聞かされて希望を持ちました。突然の事故で亡くなった健康な人から臓器提供を受けることになりました。移植手術は成功しました。彼は健康になって以前よりも元気に運動が出来るようになりました。しばらくは健康な規則正しい生活をしていましたが、やがてまた、不健康な生活習慣が始まりました。酒もタバコも度を越して不摂生な生活は以前のようにひどくなりました。間もなく同じ病気になり、ベッドに寝たきりの生活に戻ってしまいました。自分の命に代えて臓器を提供してくれた人がこれを知ったら、どんなに悲しむことでしょう。
今、あなたの内に聖霊が住んでおられますか。あなたが日々神の御心に従って歩むよう聖霊が助け、導いてくださっていますか。そうでしたら、周りがどうあろうとも、あなたは間違いなく神の子です。
もし、神の霊が住んでくださっているという確信がなかったり、イエス・キリストを信じて心の中に神の霊が住んでおられるという確信がなかったら、もう一度『イエス・キリストを信じ、神の霊の導きに従った生活をします。』とお祈りしてください。あなたが心を開いてそう祈るのを神は待っておられます。
見よ。わたしは、戸の外に立ってたたく。だれでも、わたしの声を聞いて戸をあけるなら、わたしは、彼のところにはいって、彼とともに食事をし、彼もわたしとともに食事をする。
(ヨハネの黙示録3章20節)
あなたは愛されています。
レックス・ハンバード世界宣教団
日本主事 桜井 剛