親愛なる祈りの家族の皆様。
めっきり秋らしくなってまいりました。こんなにも早く夏が過ぎてしまうとは思いませんでした。今年の夏にはもっと色々なことが出来ると思っていましたが、すっかりあてが外れてしまいました。
私たち人間には明日のことが分かりません。しばしば予想が外れます。まして人生の先の先のことがどうなるのかをはっきりと知ることは出来ません。ですから、私たちが自分のためや、他の誰かのために計画を立てるときも、限られた知恵で限られた範囲のことしか計画出来ません。しかも、確実なものではなく、しばしば、思いがけない出来事によって大きく変わり、何の保証もありません。
神のご計画は違います。神は全てを知っておられ、一人一人の生涯をそのご計画に従って誤りなく導いてくださいます。しかも、型にはまった融通のないものではなく、私たちが人生の一瞬一瞬にどのような決断をしたとしても、あらゆる場合に対応して御心を行なってくださるのです。神の知恵とくすしいご計画を思うと、万物の造り主である全知全能の神の前に、心を低くし、膝をかがめて、
みこころが天で行なわれるように地でも行なわれますように。(マタイ6章10節)
と祈るほかはありません。
パウロは偶像の町エペソで信仰を守りぬいているクリスチャンたちにこう書き送りました。これは偶像の国、日本のクリスチャンにも多くの点で共通しています。地球上のどこに住んでいても、あらゆる誘惑を退けて信仰を守り抜いている人々が神のご計画からもれることは決してありません。
神はキリストにおいて、天にあるすべての霊的祝福をもって私たちを祝福してくださいました。すなわち、神は私たちを世界の基の置かれる前からキリストのうちに選び、御前で聖く、傷のない者にしようとされました。神は、ただみこころのままに、私たちをイエス・キリストによってご自分の子にしようと、愛をもってあらかじめ定めておられたのです。(エペソ1章3-5節)
神の御心は私たちが霊肉ともに祝福され、愛が増し加わり、キリストを通してますます神を深く理解するようになることです。それによって、神の子としての品性が私たちの内にかたち造られるためです。
神はあらかじめ選んでくださった者たちにみ声をかけつづけ完成するまで導いてくださいます。神が私たちに語りかけるとき、それは、必ずしも耳に聞こえる声ではなく、また、一度限りのものでもありません。私たちの生涯を通じて語り続けてくださいます。神はあなたが気付くか気付かないかにかかわりなくいつも語っておられます。私たちはある瞬間、突然そのことに気付くことがあります。
私はレックス・ハンバード牧師にお会いするまでは、私の生涯に対する神の御心がどのようなものか確信が持てず、祈り続けていました。ところが、ハンバード牧師に会い、テレビ放送によって日本の人々をキリストに導きたいという願いを情熱を込めて話してくれるのを聞いた時、目から鱗が落ちたような気がしました。私がそれまでに学んできたことや経験したことの一つ一つが全てそこにつながっていたことを知らされたからです。この時のために、神は私を鍛えておられたのです。
貧しい家庭に育って貧しさを受け入れることを知ったことも、学生の頃、テレビ局でアルバイトをしながら、放送事業がどのような仕組みになっているのかを知ったことも。ラジオ伝道に携わって、その難しさを知らされたことも。田舎の小さな教会に任命されて苦労したことも。韓国に行ってとてつもなく大きな教会を見て感激し「日本にもあのような教会を」という情熱に燃えたことも。アメリカの教会の人々に助けられて、副牧師をしながら神学校に通って学んだことも。全てが一つにつながり、この時のためだったことに気が付き、大変厳かな気持ちになりました。神のご計画と知恵とは何と計り知れず大きいことでしょう。
私の人生は神の手の中に握られていることを確信しました。ですから、どんなことがあっても平安を失いません。今は理解できない事も、後になれば必ず益となることを確信出来るようになったからです。
神を愛する人々、すなわち、神のご計画に従って召された人々のためには、神がすべてのことを働かせて益としてくださることを、私たちは知っています。(ローマ8章28節)
神はあなたの人生にも同じようにご計画を持っておられます。それは、人の計画とは違います。人の計画はどんなに綿密に立てられていても、完全な保証はありません。しかも一時的であって、やがて終わります。けれども、あなたの人生に対する神のご計画は、たとえどんな紆余曲折があっても、最終的には揺がない永遠へと続くのです。人生を振り返って、楽しかったこと、悲しかったこと、良かったこと、辛かったことなどさまざまあったことでしょう。あなたの人生に対する神のご計画はまだ終わっていません。全てを益としてくださるのは、地上のことだけに限られてはいません。永遠から永遠までを計画なさっている神はあなたの永遠をもご計画の内に入れておられます。むしろ、これからが本番です。
パウロはエペソの教会の人々に手紙を送った時、神の計り知れない知恵と愛とにエペソの人々が気付き、理解し、受けとめることが出来るようにと切に祈りました。なぜなら、それは人知を遥かに超えた、神の栄光へと続くもので、聖霊が教えてくださらなければ私たちにはとうてい理解出来ないからです。
こうしてキリストが、あなたがたの信仰によって、あなたがたの心のうちに住んでいてくださいますように。また、愛に根ざし、愛に基礎を置いているあなたがたが、すべての聖徒とともに、その広さ、長さ、高さ、深さがどれほどであるかを理解する力を持つようになり、人知をはるかに越えたキリストの愛を知ることができますように。こうして、神ご自身の満ち満ちたさまにまで、あなたがたが満たされますように。どうか、私たちのうちに働く力によって、私たちの願うところ、思うところのすべてを越えて豊かに施すことのできる方に、教会により、またキリスト・イエスにより、栄光が、世々にわたって、とこしえまでありますように。アーメン。(エペソ3章17-21節)
私も同じ願いでこの手紙を書いています。あなたに対する神の愛は、人の理解を遥かに超えて大きなものです。神はあなたを永遠にご自分の子として完成しようとしておられるのです。
今日、あなたの一日にはどんなことがありましたか。そのことを通して、神はあなたにどんなことを語ってくださいましたか。それはきっと素晴らしく良いことに通じているに違いありません。
あなたの人生のあらゆることを通して神が働いてくださっていることを確認し、素直な心で感謝してください。全てのことは、永遠へと続く神のご計画の一端なのです。今日、生かされていること自体も感謝です。苦労も益と変えられます。こうして、あなたの中に神の子としての品性がますます育ち、あなたは知らず知らずのうちに神の栄光を反映する人になられることでしょう。神がそう計画なさっているのです。
あなたは愛されています。
レックス・ハンバード世界宣教団
日本主事 桜井 剛