親愛なる祈りの家族の皆様。
人は誰でも永遠に生きるのです。ただ、その永遠をどこで、どのように生きるかが重要です。
人は誰でも年とともに老いて衰えていきます。私たちの肉体は永遠には生きられません。けれども魂は永遠に生きるのです。ですから、その永遠をどう過ごすかが重要になるのです。
一人でも多くの人が永遠を冷たく恐ろしい孤独の中で過ごすのではなく、神とともに愛に包まれて過ごすことが出来るよう、今のうちから人々の心を神に向けさせることのできる人になりたいと思います。
毎年、自然界に新しい命が目覚める頃になると、私たちはイースターを祝います。この季節こそ、命について考える大切な時です。私たちにはイエス・キリストによる永遠のいのちというすばらしい約束があります。けれども、その約束を手に入れることが出来たのは、誰かが心を神に向ける手助けをしてくれたからです。
イースターのいろいろな行事が終わるころ、私が大切にしていることがあります。それは5月22日モデーミの誕生日です。今では世界中のどこからでも電話一本で花やプレゼントを届けてもらうことが出来るので、誕生日の数日前に届くように頼むことが出来ます。しばらく前には、あらかじめその店に行って注文をしておかなければならなかったので大変でした。それでも、ほとんど毎年のように花やプレゼントを届けてもらいました。私はモデーミのように良い働きを残した人には、そうしてあげるべきだと信じています。
モデーミの歌は人の心に神の恵みとイエスの愛を語りかけてくれます。どんなに大勢の人が彼女の歌を通して神の恵みを感じ、イエスの愛に触れたことでしょう。世界中には大勢の優れた音楽家や歌い手がいます。けれども、モデーミは生涯をかけて、歌を通して人々をキリストのもとに引き寄せた人です。
モデーミは今療養中です。高齢のために少しずつ記憶を失いかけています。けれども毎年クリスマスにハンバード牧師にお会いする時には、モデーミは私のことを覚えていて、喜んで歓迎してくれます。私はモデーミのように歌によって人々の心を神に向けさせる音楽家を尊敬します。
あなたも人の心に残る何かを持っておられるに違いありません。ちょっとした小さな親切でも、悲しんでいる人へのやさしい一言でも、どんなに小さなことでもいいのです。人の心に残ることをすることは決して難しいことではありません。有名にならなくても、人々からほめられなくてもいいのです。あなたを通して神の愛を感じ、キリストに近づく人が一人でもいるなら、あなたの生涯は立派な生涯だと言えます。私はそう信じています。そのことは、あなた自身の生涯にも永遠に残るものとなるのです。私は、あなたにもそういう人になってほしいのです。今からでもそうなれます。
聖書の中にイエスのことをとても大切にしていた人について書かれています。
さて、イエスがベタニヤで、らい病人シモンの家におられると、ひとりの女がたいへん高価な香油のはいった石膏のつぼを持ってみもとに来て、食卓に着いておられたイエスの頭に香油を注いだ。弟子たちはこれを見て、憤慨して言った。「何のために、こんなむだなことをするのか。この香油なら、高く売れて、貧乏な人たちに施しができたのに。」するとイエスはこれを知って、彼らに言われた。「なぜ、この女を困らせるのです。わたしに対してりっぱなことをしてくれたのです。貧しい人たちは、いつもあなたがたといっしょにいます。しかし、わたしは、いつもあなたがたといっしょにいるわけではありません。この女が、この香油をわたしのからだに注いだのは、わたしの埋葬の用意をしてくれたのです。
まことに、あなたがたに告げます。世界中のどこででも、この福音が宣べ伝えられる所なら、この人のした事も語られて、この人の記念となるでしょう。」(マタイ26章6-13節)
この人がイエスに対して行なったことがいつまでも語り伝えられて残っているように、あなたの良いわざも主の前にいつまでも残ります。また、モデーミの歌が多くの人の心をキリストに向けさせてくれたように、あなたがイエスに対して熱心な信仰を持っていることは、周りの人々の関心をイエス・キリストに向けさせるでしょう。
「わたしを遣わした方のみこころを行ない、そのみわざを成し遂げることが、わたしの食物です。」とイエスは言われました。(ヨハネ4章34節)
イエスにとって神の御心を行なうことは食事をするのと同じように自然のことだったのです。
難しく考えなくてもいいのです。
ある神父が長い船旅をしていました。その間中、用事もないのに、船の中をあちこち歩き回っているのが船内の評判になりました。そこで1人の人が思い切って尋ねました。「どうしてあなたは用事もないのに一日中船の中を歩き回っているのですか。」すると神父は言いました。「私の胸に下げている十字架を見た人が、イエス・キリストのことを少しでも多く考えてくれるようになるためです。」
それなら誰にでも出来ます。誰にも出来ることは他にもたくさんあります。それを心を込めて行なってください。そうすれば、あなたの信仰が自分だけのもので終わってしまうことはありません。多くの人々とともに神の愛に包まれてキリストのもとで永遠に生きることが出来ます。それが神の願いであり、そのためにイエス・キリストは命をかけてあなたを先に救ってくださったのです。ですから、あなたが今生きておられることによって、人々がイエス・キリストのことを思い、神に心を向けるチャンスを持てるよう、キリストの光を掲げる生き方をしてください。
あなたは愛されています。
レックス・ハンバード世界宣教団
日本主事 桜井 剛