親愛なる祈りの家族の皆様。
わたしは、戦いを立派に戦い抜き、決められた道を走りとおし、信仰を守り抜きました。
今や、義の栄冠を受けるばかりです。正しい審判者である主が、かの日にそれをわたしに授けてくださるのです。しかし、わたしだけでなく、主が来られるのをひたすら待ち望む人には、だれにでも授けてくださいます。(テモテ第二4章7、8節)
これはパウロが若い伝道者テモテに送った手紙の一節ですが、イエス・キリストを愛する全ての人に通じる励ましのことばです。
パウロは「わたしは、戦いを立派に戦い抜き、決められた道を走りとおし、信仰を守り抜きました。」と確信を持って言い切ることが出来ました。
一人の人が地球上に生を受け、神からの使命を与えられ、その使命に従って人生を生き抜くことは何と高貴で素晴らしいことでしょう。願わくは私の人生もそのようでありたいと思います。
実はハンバード牧師もその父アルファ・ハンバード師もそのような人生を歩まれました。
アルファ・ハンバード師は子どもの頃は村一番のいたずら者でしたが、イエス・キリストに出会って変わりました。家族に反対され、父親に叱られ、どんなに鞭打たれても日曜学校へ行くことをやめず、どんなきつい労働を強いられても聖書を読みながらその仕事をきっちりとやり遂げました。後に銀行に勤めながら伝道をするようになりましたが、彼が「罪を悔い改めてイエス・キリストを信じなさい。」と説教をしたために、密造酒によって利益を得ていたギャングのグループから何度も嫌がらせや暴力をうけました。時には殺されそうになったこともありました。それでも伝道をやめませんでした。その生き方を見て育ったハンバード牧師も16才の時から伝道を始め、今日まで世界中に福音を伝えました。
ハンバード牧師は今入院治療中ですが、5年ほど前、「御心ならばあと10年伝道を続けさせてください。」と神に祈られました。それが完了する年まであと5年残っています。願わくは一日も早く病気が回復して、あと5年間伝道を続けていただきたいと願っています。
神は全ての人にそれぞれ、その人の人生に合った役割を与えておられます。誰一人、意味なく生まれてきた人はいません。誰もが神から使命を受けているのです。
そういう話を聞くと、多くの人が「私はだめです。」「とても足元にも及びません。」と思うかも知れません。実際にそうおっしゃる方が大勢おられます。実は、私自身もそう思っていました。
けれども、私たちの人生は神によって与えられ、神が導いておられるのです。ですから、それが初めからだめな人生であったり、出来損ないの失敗作であったりするはずがありません。パウロに命を与え、生かし、使命をまっとうさせてくださった聖霊は、あなたや私をも同じように導き、助け、与えられた使命を全うさせてくださいます。
全ての人が同じではありません。全ての人が伝道者として生涯を歩むことが神の御心とは限りません。どのような人生であったとしても神の御心に従った人生を歩んでいるという確信を持てるような生き方をすることが大切です。
「主が来られるのをひたすら待ち望む人には、だれにでも義の栄冠を授けてくださる。」とパウロは言っています。
「いつでもイエス・キリストにお会いする備えが出来ている」と言える生き方をし、その日を待ち望む人には誰にでも、神が誉れを与えてくださるのです。大切なことは、能力や業績ではなく、神を愛し敬い慕う心を持つことです。
与えられた人生を正しく生きるために一番大切なことは何でしょう。ソロモンは箴言12章13節でこう言っています。
すべてに耳を傾けて得た結論。「神を畏れ、その戒めを守れ。」これこそ、人間のすべて。
命の与え主であり万物の造り主である神を敬い、神との関係を正しく保ち、魂の救いの確信を持ち、いつでも神にお会いする備えをしていることです。それが出来ていない人生はどんなに多くのことを成し遂げ、有名になり、財を築いたとしても完成した人生とは言えません。
逆に、人知れず質素に生きる人生だったとしても、イエス・キリストの命を代価にして一切の罪を帳消しにされて、万物の造り主である神と和解し、永遠のいのちの確信を持って生き抜く人生は神の御心にそった人生と言えます。「生まれてきて良かった」と言える人生です。
タイタニック号が今にも沈没しようとしていた時、そこに乗り合わせていた救世軍のクリスチャンたちは残り少ない救命具を他の人に譲って船とともに沈んでいったことが記録に残っています。彼らには神の御許に帰り、永遠のいのちを受ける確信がありましたが、まだイエス・キリストを信じていない人々が少しでも長く生きて信仰を持つチャンスが与えられ、人生の真の目的を達成することを願ったからに違いありません。
あなたは既にその確信を持っておられますか。たとえ今、心臓が止まっても、安心して神の前に出て永遠のいのちを受け取ることが出来ますか。「イエス・キリストによって全ての罪が赦されているので、神にとがめられることは一切なくなっている。」と言える確信がありますか。あなたや私がこの世に生を受けた目的はイエス・キリストに出会い、神との間の障壁となっていた罪を取り除かれて神と和解し、神とともに永遠に生きることが出来るようになることです。それこそ、神が世界中の全ての人、ひとりひとりに対して願っておられることです。神はそれほどまで私たちを愛してくださっているのです。
あなたは愛されています。
レックス・ハンバード世界宣教団
日本主事 桜井 剛