祈りの家族への手紙:2009-01

 
 いよいよ新しい年、2009年が始まりました。

 今年はどんな良いことが私たちを待っているのか、今から楽しみにしています。

 「世界中がこんなに不況や環境汚染のただ中なのに、何も良いことなんか期待出来るものか。」とおっしゃる方がおられるかもしれません。しかし、良いことは必ずあります。そして、あなたを待っています。苦境の中であっても、せっかく訪れようとしている良いことを見落とさないで、積極的に見つけ出し、それをしっかりと捕らえる年としてください。

 不況、不況と大騒ぎをしていると、つい自分もその中に巻き込まれてしまったかのように感じてしまいます。確かに、職を失い住むところも追い出されて窮地に追い込まれている気の毒な方も大勢いらっしゃいます。そういう方たちには出来るだけのことをして支援してあげるべきです。実際、多くの人が善意の手を差し伸べて、仕事を失い住むところをなくした人たちに食事や住むところを提供しようと動き始めています。地方の役所も積極的に手を打ち始めました。とても良いことだと思います。不況はないほうがいいに決まっていますが、もし避けられないとしたら、全くかかわりのなかった人どうしが互いに善意と思いやりを表わす機会としてしまいましょう。

 あなたの人生において、状況がどんなに厳しい時でも希望を見出して、互いに励まし合いつつ苦境を切り開いていく積極的思考を忘れないようにすれば、きっと道が開かれて来ます。

 消極的になると、悪いことばかりが目に付いて、良いことまでその影に隠れて見えなくなってしまい、苦境の中からは何一つ良いことを生み出すことが出来なくなってしまいます。また、消極的になると、実際に起こりもしないことにまで無駄な心配をすることになってしまいます。

 思い煩いは、何もかも神にお任せしなさい。神が、あなたがたのことを心にかけていてくださるからです。(ペテロの手紙第一5章7節)

 イラクで難民支援活動を行なっている私の友人はこう言っていました。

 「状況は非常に悪く、50万人もの人々が国を追われ難民となって隣国に流れ込んでいます。そのうちの多くが伝統的なアッシリアのクリスチャンたちです。問題が山ほどあって、私たちに出来ることはほんのわずかしかありません。けれども、彼らのために出来ることを一生懸命にやることで、外国のクリスチャンが彼らを忘れてはいないという希望を与えることが出来ました。」

 何一つ出来ないように見える時でも、私たちを愛してくださっている神が最善を行なってくださると信じているなら希望を持つことが出来ます。その希望が明日への活力となるのです。

 またキリストによって、いま私たちの立っているこの恵みに信仰によって導き入れられた私たちは、神の栄光を望んで大いに喜んでいます。そればかりではなく、患難さえも喜んでいます。それは、患難が忍耐を生み出し、忍耐が練られた品性を生み出し、練られた品性が希望を生み出すと知っているからです。この希望は失望に終わることがありません。なぜなら、私たちに与えられた聖霊によって、神の愛が私たちの心に注がれているからです。(ローマ5章2-5節)

 この希望は、キリストを通して神に信頼を置くことによって得られるものです。私たちは神に愛されているのです。神は私たちの味方になってどんなことでもしてくださいます。神が味方なのですから、私たちは何も恐れる必要はありません。

 もし神がわたしたちの味方であるならば、だれがわたしたちに敵対できますか。

 わたしたちすべてのために、その御子をさえ惜しまず死に渡された方は、御子と一緒にすべてのものをわたしたちに賜らないはずがありましょうか。(ローマ8章31、32節)

 神はキリストを心に持っている私たちを「愛するわが子」と呼んでくださいます。なぜなら、私たちがキリストとともにいる限り、神は私たちの不完全さや罪深さを見ないで、キリストの清さと完全さを見てくださるからです。イエス・キリストは十字架によって私たちの罪を全てご自分のものとして負い、私たちをご自分の清さによって覆ってくださっているのです。神は私たちの中にキリストの清さと正しさだけを見てくださいます。その上で、私たちを「わが子」と呼んでくださるのです。

 ですから、神の子とされている私たちはこの世において、どんな状況の中におかれていても、恐れることはありません。神が私たちの味方だからです。

 私たちの困難や苦しみはもともと、神にそむいて神の愛から離れた人間の罪によるものです。

 神はアダムに向かって言われた。 
「お前は女の声に従い、『取って食べるな』とわたしが命じた木から食べた。お前のゆえに、土は呪われるものとなった。お前は、生涯食べ物を得ようと苦しむ。」(創世記3章17節)

 けれども、神は私たちを救うためにイエス・キリストをこの世に送り、私たちの罪を取り除き、イエスを心に受け入れている者を罪のない者としてくださいました。

 ですから、イエス・キリストをあなたの心でしっかりと受け取ってください。主があなたの全ての罪をご自分のものとして負ってくださり、イエスが神の前に持っておられるご自分の清さと完全さを私たちのものとしてくださったことをいつも心にとめて感謝してください。そうすれば、何があっても心配することはなくなります。どんな苦境も乗り越えることが出来ます。

 2009年がどんな年であろうとも、あなたにとっては素晴らしい年となります。神はあなたの苦境を祝福に変え、困難を神の力強い守りの手を知る機会としてくださいます。

 私たちへの神の愛は無条件で一方的に与える愛です。それに対するお返しは出来ません。また、神はそれを求めてもおられません。ただ、主があなたのために行なってくださったことを心にとめ、日々思い起こし、感謝するだけでいいのです。私もそのお手伝いをしたいと思っています。

 あなたがイエス・キリストに心を向け神に近づくことを、神は最も喜んでくださいます。なぜなら、私たちはやがて完成された栄光の姿で神とともに永遠に生きることになっているからです。

 あなたは愛されています。           

レックス・ハンバード世界宣教団 

日本主事 桜井 剛