祈りの家族への手紙:2009-07


 親愛なる祈りの家族の皆様。
 あなたは神の御業を日々誉め讃えておられますか。

 自然界ではあらゆるものがそれぞれの方法で神の栄光を表わしています。野の花も鳥の声も山や森の景色も空も星も、すべてのものがあまりにも美しく創造主の偉大な業を知らせてくれています。その一つ一つを詳しく見れば見るほどその巧みさと美しさに驚かされます。なぜそんなにまで完璧であり、誰のためにそんなに美しいのでしょう。

 さて、7月22日には久しぶりに日本でも日食を見ることが出来ます。太陽が完全に隠れて見えなくなる皆既日食は沖縄より南に行かないと見られませんが、部分日食なら日本中のどこでも見ることが出来ます。

 どのように日食が起こるのかは、今ではほとんどの人が知っています。太陽と地球の間に月が来て太陽を隠すからです。けれども、なぜ私たちを驚かせるような形でそれが起こる必要があるのでしょう。もし、月がもう少し地球から遠かったら、めったに起こらず起こったとしてもほんのわずかしか暗くならないので、あらかじめ知らされなかったら誰も気がつかないほどだったことでしょう。ところが、実際には大きな太陽と小さな月とが、地球上からちょうど同じ大きさに見える位置に来るので、太陽をすっぽりと隠してしまい、人々を驚かすほどあたりが暗くなるのです。しかも、誰でも生涯のうちに何度かはそれを見ることが出来ます。

 最近、アメリカのミネソタ州にある「思いがけぬ喜び」という名前の団体から、過去の歴史から未来に至るまでの全ての日食と月食の時間や場所を記した論文が送られてきました。その著者はそれが神の時を示すしるしとなると言うのです。その真偽はさておき、皆既日食では昼間に太陽が隠れて暗くなるのですから、それを経験した人はとても不思議な気持ちになることは確かです。もしかしたら、昼間に星が光っているのを見ることさえ出来るかも知れません。

 イエスが十字架におかかりになった時も、昼間に太陽が隠れてあたりが暗くなったと聖書に書かれています。おそらくその時も皆既日食だったのでしょう。

 宇宙には数々の不思議な出来事が繰り広げられていますが、それを見て不思議に思ったり、恐れたり、大切な出来事と関連を付けたりするのは人間だけです。私たち人間だけが、創造主の力作を見て驚いたり、感動したり、誉め讃えたりすることが出来るのです。

 宇宙の遥かかなたでは、もっと不思議なことが今も起こっています。大きな星が大爆発を起こして消えてしまったり、ブラックホールと呼ばれる空間が出来て、周りにある星や近くを通過する光さえも全て吸い込んでしまうため、その正体を見ることができない天体もあります。逆に、突然新しい星が誕生して、強い光を出し始めたりすることもあります。けれども、私たちの肉眼ではほとんど見えないほど遠くの出来事です。大きな望遠鏡で見たとしても、それは何億年も昔の出来事です。それを示す光が今やっと地球上に届いただけのことで今どうなっているのかは誰にも分りません。神が造られた宇宙はそんなに大きく広いのに、神は小さな地球上にほんの短い間だけ生きている私たちにさえ、その御手の業を見せてくださっているのです。なぜなら、創造主の御業を誉め讃えることが出来るのは、私たち人間だけだからです。神を誉め讃えることが出来る私たちに、神の御業は今も創造主の栄光を私たちに語り続けています。

 天は神の栄光を語り告げ、大空は御手のわざを告げ知らせる。(詩篇19篇1節)

 その呼び声は全地に響き渡り、そのことばは、地の果てまで届いた。(4節)

 あなたは神を誉め讃えておられますか。御業を通して語りかけておられる神の声が聞こえますか。讃美は、大いなる御業によって語りかけておられる神への私たちの返事です。

 神はもっと不思議で、私たちが思いもかけないような方法で私たちに語りかけておられます。それはイエス・キリストによってです。

 罪を犯し、神から離れ、神を見ることも神と語ることも出来なくなってしまっている人類は、ますます自分中心になり神をないがしろにしてきました。その罪はこの世において人を混乱と恐れに陥れるだけでなく、その魂を永遠の滅びに向かわせます。神から離れて罪を犯し続ける人類が自分から神に立ち返る力はありません。そのままでは、ますます神から遠くに離れてしまい、もう神の愛も恵みも憐れみも、神の声さえも届かなくなってしまいます。

 そこで神はひとり子イエス・キリストを人間と同じ姿でこの世に送り、人間の立場に立って私たちに神からの語りかけを行なってくださったのです。神はイエス・キリストの生涯を通して私たちへの愛を語ってくださいました。それだけではありません。イエス・キリストは神の子でありながら、私たちの罪を取り除くために、罪の報酬である死を、私たちに代わって引き受けてくださいました。神ご自身であるイエス・キリストが私たちの罪の代償として十字架刑によって死ぬことを神はお許しになったのです。これによって、神はどんなに私たちを愛してくださっているかを語っておられます。この愛に対する私たちの答えは、イエス・キリストを救い主として信じて心に受け入れることです。

 しかし私たちがまだ罪人であったとき、キリストが私たちのために死んでくださったことにより、神は私たちに対するご自身の愛を明らかにしておられます。(ローマ5章8節)

 神は今もあなたに語っておられます。お造りになった全てのものを駆使して、あらゆる方法で私たちに語り続けておられるのです。誰もが生きている間にそれに対して答える必要があります。

 7月22日には日本中で太陽が半分くらいまで隠れて、あたりはうす暗くなることでしょう。めったに起こらない天体の特別な出来事をご覧になって、神があなたを愛し、あなたに特別な関心を持ってくださっていることを、そして、あらゆる方法を用いて今も語りかけておられることを思い起こしてください。それに対するあなたの返事はイエス・キリストを心にお迎えして神の栄光を誉め讃えることです。

 あなたは愛されています。

レックス・ハンバード世界宣教団 

日本主事 桜井 剛