祈りの家族への手紙:2010-03

 
 親愛なる祈りの家族の皆様。

 あなたは今どんな心配事をお持ちですか。

 人は誰にも何かしら心にかかる心配事があります。ちょっと心にかかっている小さなことから夜も眠れないほどの大問題もあります。どのような問題であるにせよ、どうか一人で悩まないでください。祈りの家族はそのためにあるのです。あなたが神に祈って「どうか助けてください。」と言ってすがるのを神は待っておられます。私もいつでもあなたのためにお祈りします。

 長引く不況は働き盛りの人々に大きな不安を与えています。それだけでなく、これから社会に出て行こうとして就職活動中の若い人々の間にも心配の種として重くのしかかっています。誰が悪いのでもなく、社会全体の問題です。ですから、一人で悩む必要はないのです。

 簡単には解決出来ないかも知れませんが、困難は皆で共有すべきものだと私は思います。

 社会情勢や景気の動向に関係なく襲ってくる心配事もあります。病気や健康のことは一番大きな心配事の一つです。病気は体を弱らせるだけでなく、心をも不安にさせるからです。人間関係の問題も大きな悩みとなることがあります。本来慰めと励ましを与えるはずの人間関係が時には苦しみや痛みの原因になることもあります。自分自身の性格のために悩んでいる方もおられます。たとえ他人には小さな問題と思えることでも、個人的な悩みは本人にとっては大問題なのです。そういう問題こそ、一人で抱えている必要はないのです。皆で祈り合ううちに、もしかしたら、問題ではなく、かえって祝福であったということが分かるかもしれません。

 聖書の中で、使徒パウロは自分の体のことで長い間悩んでいたと書かれています。ところが、彼がそのことを神に祈ったところ、主はこうお答えになりました。

 「わたしの恵みはあなたに対して十分である。わたしの力は弱いところに完全にあらわれる」。

 それを信じて受け入れたパウロは続いてこのように告白しています。

 「それだから、キリストの力がわたしに宿るように、むしろ、喜んで自分の弱さを誇ろう。」(コリント第二12章9節)

 祈りの家族の中には、私が皆さんにぜひ知っていただきたい方が何人もおられますが、その中の一人で、私にとって大きな励ましとなった方がおられます。ご本人から特別に許可をいただきましたのでご紹介しますが、プライバシーを守るため名前は申し上げません。

 その方は若い頃から精神的な弱さを持っておられたため、いろいろな問題を自分で抱え込んでしまっていつも悩んでおられました。けれども、そのつど悩みを告白し、祈りのリクエストに書き、ハンバード牧師にも祈ってもらっている間に、問題が一つ一つ消えて、難しいと思っていた家庭を持つことも出来ました。今はご主人もクリスチャンとなって主に仕えておられます。ご本人は、まだいろいろな悩みを感じておられるようですが、若い頃からを知っている私には、その方の人生は本当に奇跡としか思えません。それを思うと、もう大丈夫という確信が与えられ、神の力と愛の大きさに感謝せずにはいられません。

 あなたの人生も同じように神の愛と力に支えられているのです。あなたが今どう感じていようとも、神はあなたにとって最善を行なってくださいます。

 ですから、誰かが悩んだり困ったりしている時、あなたの心と手とを差し伸べてあげましょう。それによってあなたも大きな恵みと祝福を体験なさることでしょう。

 祈り合うことには二重の祝福があります。一方には祈ってもらって慰めと励ましを受ける人があり、他方には、苦しんでいる友を祈りによって支えることが出来た人がいます。どちらも喜びを分かち合うことになるのです。

 主は言われた。「まことに、あなたがたに告げます。あなたがたが、これらのわたしの兄弟たち、しかも最も小さい者たちのひとりにしたのは、わたしにしたのです。」(マタイ25章40節)

 今もあなたの近くで誰かの心が「助けて」と叫んでいるかもしれません。主があなたをそこに遣わしておられるとしたら、それを通してあなたにも素晴らしいことが起こるに違いありません。

 私たちはいつでも立派な信仰を持って力強く歩んでいるとは限りません。時には、弱さを感じ、恐れたり、不安になったりします。不信仰になったりさえします。それは決して恥ずかしいことではありません。けれども、そのままでいてはいけないのです。すぐに助けを求めてください。そこから事態は変わり始めるのです。

 とても大変な病気の息子を持つ父親がイエスのもとに来て恐る恐る言いました。

 「もし、おできになるものなら、私たちをあわれんで、お助けください。」するとイエスは言われた。「できるものなら、と言うのか。信じる者には、どんなことでもできるのです。」するとすぐに、その子の父は叫んで言った。「信じます。不信仰な私をお助けください。」(マルコ9章22-24節)

 問題の大きさのゆえに、誰でも不信仰に陥ることがあります。それでも主は助けてくださったのです。私たちもそのように主の助けを求めればいいのです。もし、あなたが悩みを抱えていて助けを必要としているのなら、どうか遠慮なく主に求めてください。

 弟子の一人ペテロがイエスに見習って湖の上を歩こうとしていましたが、風と波に目を奪われて恐ろしくなり、溺れかけました。彼は時を移さず「主よ、お助けください。」と叫びました。

 主はペテロに「信仰のうすい者よ。なぜ疑ったのか。」とは言われましたが、すぐに手を伸ばして彼を助け上げてくださいました。(マタイ14章31節)

 もし、今あなたが苦しんでおられるとしたら、神がそのことをご存じでないはずはありません。心配しないで、すぐに祈りのリクエストを書いて、神に助けを求めてください。神はあなたを助けてくださいます。どんな時でも、私たちを助けてくださることは神の喜びだからです。

 あなたは愛されています。

レックス・ハンバード世界宣教団 

日本主事 桜井 剛