親愛なる祈りの家族の皆様。
便りを受け取るのは本当に嬉しいものですね。
どんなに短い手紙でも、どんな内容でも、それなりに相手と心が通うからです。遠く離れていてもその手紙を通して、互いに心が向き合います。
祈りの家族の皆さんからの手紙は、たとえ、「祈ってください。」という一行だけだとしても、どんなに私を喜ばせ、私にやる気を出させているか、多分誰にも想像できないことでしょう。
「大切な人生をより有意義な人生にするためにかかわりを持つことが出来た」という喜びは何物にも代えがたいものです。その上、神が祈りを通して、その方の人生だけでなく、それにかかわった私の人生をも素晴らしいものに変えてくださるのです。かつてはお互いを知ることもなく、何のかかわりもなかったのに、今では祈りの家族として、互いに祈り合い、心にかかる悩みや心配事を共有して、その人の幸せと平安を心から願うようになったのです。
私の子どもたちは今遠く離れて住んでいます。それぞれが家庭を持ち、仕事も忙しいため、あまり会う機会がありません。手紙もあまりくれません。けれども、時々、電子メールや電話で、誕生日や記念日を祝う言葉を送ってくれます。祝ってくれることも嬉しいのですが何よりも嬉しいのは、どんなに忙しくても忘れないでいてくれること、喜ばせたいと思ってことばを送ってくれることが嬉しいのです。今度会う時にはいっそう親密で楽しい時を持てるからです。
神も私たちに便りをくださいました。今も送り続けてくださっています。
初めに、ことばがあった。ことばは神とともにあった。ことばは神であった。
ことばは人となって、私たちの間に住まわれた。私たちはこの方の栄光を見た。父のみもとから来られたひとり子としての栄光である。(ヨハネ1章1、14節)
神は人類の歴史の中にイエス・キリストを送ることによって、私たちをどんなに愛しておられるかを伝えてくださいました。
神はしばしば、聖書の言葉を通して、あなたに語りかけてくださいます。あなたが聖書を読んでいる時、神が直接あなたの心に語りかけてくださるのです。聖書を読んでいるとあなたの心は整えられ、研ぎ澄まされて、神の語りかけを敏感に感じ取ることが出来るようになるからです。
たいていの場合、神は心の奥深いところで私たちにお語りになります。ですから、忙しさに翻弄されていると、つい表面的なことばかりに目が行き背後にあるものに気がつかずに過ごしてしまうことがあります。けれども、私たちが聞く耳を持ってさえいれば、神はいつでも語りかけてくださいます。あなたもきっとそんな経験をなさったことがあると思います。
神と交わり、神の声を聞くことは特別なことではありません。人はもともと神に似た者として創造されました。ですから、普通の声や音だけでなく、神の声を心で聞く事も出来るのです。
神が人を創造された時、その体に神の霊の息を吹き入れてくださり、それによって、人は霊的に生きる者になったからです。
神である主は、土地のちりで人を形造り、その鼻にいのちの息を吹き込まれた。
そこで、人は、生きものとなった。(創世記2章7節)
人は他の動物と違うのです。動物は、生まれて、食べて育ち、子孫を残して死んでいきます。そして、全てが土に帰ってしまい、何も残りません。
けれども人間は違います。神の霊を持っているため、神と交わることが出来ます。神に語りかけることが出来、神からの語りかけを聞くことが出来るのです。
ですから、私たちは霊的な命の活動をもっと大切に育て、訓練し、強めなければなりません。霊的な命は肉の命が終わっても生き続けて、永遠に有効であり意味があるのです。
罪が私たちと神との間を隔て、神の声を聞こえなくし、神との交わりから遠ざけました。しかし、イエス・キリストは罪を取り除き、信じる者を再び神に近づけ、再び神の声を聞くことが出来るようにしてくださいました。
神の声を確実に、正しく受け取るためには、私たちに本来与えられている、神を感じる能力、神を知る力を大切に育て、自分自身の霊性を整える訓練が必要です。
人類は知的には大きな進歩を遂げました。霊的には幼子のようです。特に科学的な進歩には目を見張るものがあります。7年もの長い年月をかけて、目に見えない小惑星まで人口衛星を飛ばし、岩石を採取して再び地球まで帰って来ることが出来るのです。
けれども、霊的にはほとんど進歩していません。人類はかつて、科学的に無知であった時と同じように、ほとんどの人が霊的に無知に等しい状態です。神について何も知らないか、知ろうともしていません。知っているとしても、ほとんどの人が迷信的な知識しか持っていません。人は神を知り、神と交わりを持つという特別な能力を与えられています。これがどんなにすばらしいことであるか、考えてみてください。
エルビス・プレスリーが若い頃よく歌っていた讃美歌の中に、こういう歌があります。
主は生きておられます。
「どうしてそれが分かるのか」とあなたは尋ねるのですか。
私は今日も、主と語り合ったからです。
どうかあなたも日々主と語り合う人になってください。
健康な体を保つためには、適度な運動によって体の訓練をすることが大切です。霊的な訓練も同じです。決して特別なことではありません。人は霊的な訓練を通して霊的に成長します。祈りを通して神と語り、霊の耳を澄まし、聖書のことばを通して神の声を聞く人になってください。私たちが神と共に永遠を過ごす時が私たちにとって最もすばらしいものとなるためです。
あなたは愛されています。
レックス・ハンバード世界宣教団
日本主事 桜井 剛