祈りの家族への手紙:2011-11

 
 親愛なる祈りの家族の皆様。

 あなたにはキリストのかおりがしています。

 イエス・キリストを信じている人には、その内側からキリストのかぐわしいかおりが自然に感じられるのです。聖書もそう教えています。

 私たちは、救われる人々の中でも、滅びる人々の中でも、神の前にかぐわしいキリストの  かおりなのです。(コリント第二2章15節)

 子どもの頃、親に連れられて初めて町のデパートに行った時、そこには何とも言えない甘いかおりがただよっていたことを今でも覚えています。かおりは自然の中にもあふれています。海にも山にも森にも、気持ちの良いかおりが感じられます。目に見える景色だけではなくあらゆる環境の中にそれぞれ独特のかおりがあります。

 私が仕事のためにアメリカの本部事務所を数日訪問して帰った時、まだ小さかった娘が私の荷物を開いてこう言っていたのを思い出します。「パパの荷物はアメリカのにおいがするよ。」

 私は気が付きませんでしたが、アメリカを訪問している間に私が持っていた物には日本にはないアメリカ独特のかおりが付いていたに違いありません。昔アメリカに住んでいたことのある娘にはそれが感じられたのです。

 人にもそれぞれが異なった独特の人格的なかおりがあります。イエス・キリストを心の内に信じている人には何もしなくても、何も語らなくてもかぐわしいキリストのかおりがただよっています。あなたがキリストとともに過ごす時間が長ければ長いほど、キリストのことを思う時が多ければ多いほど、あなたの中からキリストのかおりが強くただよって来るのです。あなたに出会う人やあなたの近くにいる人々はそれを感じるのです。

 私も、キリストの良いかおりを多くの人々に感じてもらえるような人になりたいと切に願っています。あなたもきっとそう思っておられることでしょう。

 それは決して難しいことではありません。神に愛され、その愛のうちを歩み、神にならう者となればいいのです。

 ですから、愛されている子どもらしく、神にならう者となりなさい。また、愛のうちに歩みなさい。キリストもあなたがたを愛して、私たちのために、ご自身を神へのささげ物、また供え物とし、香ばしいかおりをおささげになりました。あなたがたの間では、聖徒にふさわしく、不品行も、どんな汚れも、またむさぼりも、口にすることさえいけません。また、みだらなことや、愚かな話や、下品な冗談を避けなさい。そのようなことは良くないことです。むしろ、感謝しなさい。(エペソ5章1-4節)

 クリスチャンたちの中にいるときは気持ちが良く、落ち着くことが出来るのは、下品な冗談や人を傷つける言葉を聞かなくてすむからです。むしろ、感謝と愛と思いやりの心がいろいろなことの中に自然に感じられるのです。その印象は何百回の説教よりも深く人々の心の中に残ります。たとえあなたが気付いていなくても、人々はどこかでそのかおりを感じたことを思い起こすことでしょう。

 「あなたはほかの人とちょっと違うところがありますね。」と言われたことがありませんか。特別なことをしているわけではないのに、そう言われることがあります。それは、私ではなく、私の中におられるキリストのかおりが人々にそう感じさせているのです。

 もし、あなたのご家族の中にまだ救われていない方がおられるなら、その方はきっとそのかおりを一番強く感じておられるに違いありません。家族への伝道はしつっこい勧誘や押し付けがましい道徳観念を教えることでは成功しません。たゆまない祈りと、キリストのかおりを感じてもらうことです。

 あなたの心にかかっている愛する人々を、祈りと、キリストのかおりによって、永遠の滅びへの道ではなく、神とともに永遠に生きる道を求めるように導きましょう。

 今年ももうすぐクリスマスがやってきます。クリスマスは神が人類を救いに導くために独り子イエス・キリストを地上に送られたことを記念する時です。イエス・キリストはご自分の命を犠牲にして私たちの罪を消し去り、私たちを神が喜ばれるかぐわしいかおりとするためにこの世に来てくださいました。

 私たちはかつて罪の中にいて、ただ悪臭を漂わせることしか出来ない者でした。けれども、イエス・キリストを心に受け入れた時、神は私たちの罪を取り除き、キリストの品性を私たちのものにしてくださいました。ですから、キリストとともにいる限り、私たちにはキリストのかおりがしているのです。

 その良いかおりに祈りを加えましょう。祈りはどんな困難の扉をも開くことが出来る鍵です。あなたの祈りのリクエストをお送りください。私もあなたと一緒にそのために祈ります。

 12月になったら一緒に祈り始めましょう。そして、クリスマスの日まで祈り続けましょう。

 もし、あなたがたのうちふたりが、どんな事でも、地上で心を一つにして祈るなら、天におられるわたしの父は、それをかなえてくださいます。(マタイ18章19節)

 毎年クリスマスには人々の心がイエス・キリストに向けられる機会が多くなります。イエス・キリストを心に持っている世界中の人々が、かぐわしいキリストのかおりを、周りの人々に、地域に、町に、国中に、全世界中にただよわせるなら、この時期、大勢の人々の心がキリストのもとに引き寄せられることでしょう。

 あなたの祈りもきっと聞かれます。

 あなたは愛されています。

レックス・ハンバード世界宣教団 

日本主事 桜井 剛