親愛なる祈りの家族の皆様。
死者と行方不明者が1万9千人以上、家を失った人々が40万人以上という大きな被害を出した東日本大震災から、9月11日で1年半が過ぎました。幸い助かった方々も災害からの復興に数々のご苦労が続くことでしょう。
そんな中でも、奇跡的に命が助かった方々の話もたくさん聞き、とても感動しました。
命が助かるか、助からないかの違いがこれほどまでにはっきりと私たちの前に示されたことは、今までにあまり経験したことがありません。
その上、原子力発電所の事故による被災者の方々のことを思うと、言葉がありません。
その苦労に耐えられず、せっかく助かった命を自分から絶った人のことを聞いて大きなショックでした。
9月11日、テロによるニューヨーク貿易センタービル崩壊は11年前のことでした。世界中から集まっていた2千人以上の優秀な働き人が何のまえぶれも無く一度に亡なりました。救出活動に従事した消防士や警察官も大勢亡なりました。ビルの崩壊直前に脱出して助かった人もいました。けれども、助かった人も家族をなくした人々もこの事件によって受けた大きな痛手は消えず、長く負い続けて生きていかなければならないことでしょう。
助かるということがどういうことなのか、命の尊さとは何かを考えさせられるできごとです。
考えてみると、私たちの人生はいつも命の危険にさらされています。人生の終わりがいつ来るか誰にも分からないのです。たとえ分かったとしても、それを避ける道はありません。死は誰の上にも必ずやって来ます。
命は大切です。生きることは尊いことです。誰でも危険に直面したときは、まず命が助かることを第一に考えるべきです。そして、助かった命を大切に生きるべきです。大震災や大きな事故の危険から命が助かった方々だけではなく、今この瞬間に生きている私たち全ては、何らかの理由で死の危険から助かって生かされているのです。ですから、今からの人生を大切にして日々有意義に生きることを真剣に考えようではありませんか。神は目的を持ってあなたを生かしておられるのです。
けれども、ある方々はこうおっしゃるかも知れません。「私は歳を取って、もうたいしたことはできません。誰かの世話になるばかりで肩身がせまいです・・・」いいえ、そんなことはありません。神があなたを必要な人として生かしておられるからです。今こそ、神への賛美と感謝で世の光としての役割を果たしてください。神は必ずあなたを輝かせてくださいます。
聖書は「イエス・キリストは私たちに命を与えるためにこの世に来てくださった」と教えています。罪の中で死ぬべき私たちを罪の全く無いご自分のいのちによって贖い、救ってくださったのです。
「キリスト・イエスは、罪人を救うためにこの世に来られた。」ということばは、まことであり、そのまま受け入れるに値するものです。(テモテ第一1章15節)
それは、信じる者がみな、人の子にあって永遠のいのちを持つためです。(ヨハネ3章15節)
私たちの人生は平坦な道ばかりとは限りません。困難もあり、辛いこともあります。けれども、すばらしいことも、嬉しいこともそれに負けないくらいたくさんあります。私たちが、イエス・キリストの復活の力を信じ、死を超えたところにある永遠の命の希望を持っている限り、私たちが人生において経験する全てのことが神の恵みとなり、意味のある大切なこととなるのです。
実際、神は私たちを限りなく愛してくださるゆえに、私たちにいのちを与えて生かしてくださっています。そればかりか、そのいのちを永遠のいのちへとつなげてくださいます。
私たちを罪から救い、人生で経験する全てのことを通して私たちを訓練し、キリストに似るように造り変えて、神とともに永遠に生きるにふさわしい者としてくださるのです。
「わたしの父のみこころは、子を見て信じる者がみな永遠のいのちを持つことです。わたしはその人たちをひとりひとり終わりの日によみがえらせます。」(ヨハネ6章40節)
ですから、聖書はこうすすめているのです。
信仰の創始者であり、完成者であるイエスから目を離さないでいなさい。(ヘブル12章2節)
イエス・キリストは永遠のいのちへの初穂となり、私たちの手本となってその希望を与えてくださいました。そのイエスから目をそらすことのないようにしましょう。
世と世に属するものに夢中になっているとイエスを見失ってしまいます。しかし、イエスに夢中になっている者はいつでもイエスを見ることができるのです。そうすれば、生と死の分かれ目に直面するような大切なときにもイエスがともにおられることを実感でき、心は喜びと平安に満たされることでしょう。私はそう確信して、今日という日を安心して生きています。
「いましばらくで世はもうわたしを見なくなります。しかし、あなたがたはわたしを見ます。わたしが生きるので、あなたがたも生きるからです。その日には、わたしが父におり、あなたがたがわたしにおり、わたしがあなたがたにおることが、あなたがたにわかります。」(ヨハネ14章19、20節)
生かされていること、いのちがあるということは何と素晴らしいことでしょう。
限りなく大きな宇宙の中でたった一つしかないこの美しい地球の上に、あらゆる感動とたくさんの素晴らしいできごとが少しばかりの困難とともに詰まっている人生を私たちに与えてくださっている神は、どんなにか私たちを愛してくださっていることでしょう。その喜びの中で私たちは神の臨在をひしひしと感じることができるのです。
神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに、世を愛された。それは御子を信じる者が、ひとりとして滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。(ヨハネ3章16節)
あなたは愛されています。
レックス・ハンバード祈りの家族
桜井 剛