あけましておめでとうございます。
今年はどんな年になるでしょうか。皆さんの上に主の恵みが豊かに溢れる幸いな年になりますよう祈ります。
最近、宇宙からの中継の映像がよく目にとまるようになりました。日本人の宇宙飛行士若田さんが活躍しておられるからでしょうか。それを見るとき、私はいつもその映像に引きつけられます。とても美しいからという理由もありますが、それよりも、上から見た地球やその中に住む私たち一人ひとりの人生を考えさせられるからです。
宇宙からは、朝になっていく地域を1日に何度も見ることができます。暗闇が消えて、あたり一面が明るく照らされます。晴れている地域もあれば雲に閉ざされた地域もあります。夜の部分ではあちこちで稲妻が光っているのがわかります。稲妻が宇宙に跳ね返るスプライト現象も見ることが出来ます。それはちょうど嵐が渦巻くような困難や苦しみの中から、神に助けを求めて叫びをあげる祈りのように見えます。その下では人々はどんな気持ちでいるだろうかと考えさせられます。
私が皆さんから送られてきた祈りのリクエストを読むときも同じような気持ちになります。一つ一つの祈りのリクエストの中に、その人の人生を感じるからです。その祈りのリクエストの中に、どんな生活がにじみ出ているのだろうかと考えさせられます。ある時は本当に真剣な叫びであり、ある時は喜びの声であったりします。そこに自分自身を置いてみたりします。そんな時、私だったらどうするだろうかと考えさせられます。
たくさんの恵みを受けて感謝している方も大勢おられますが、人間関係に悩み、心を痛めておられる方も少なくありません。経済的な問題で苦しんでおられる方も、健康の問題で悩んでおられる方も大勢います。
けれども、どんなところにも必ず朝が来るように、どんな状況の中にも、それを越えたところに希望の光がさして来ます。神は決して私たちを忘れてはおられないからです。
私たちの人生はちょうど宇宙から見た地球のように、明るく輝いている部分もあれば暗い部分もあり、嵐が渦巻いて稲妻が荒れ狂っている部分もあります。澄み切って晴れわたっているところも、オーロラが輝いているところもあります。
私がその光景に感動するのは、それが美しく、不思議な光景だからというだけではありません。嵐が来ても晴れわたっていても、人々がその美しい地球の一部分にしっかりと根を下ろして生き続けていることを感じるからです。そこに生活があり物語があり人生があることを感じるからです。
400キロメートル上空の宇宙船よりもはるかに遠くから、しかも、私たちの心の中の隅々まで見通しておられる神は、その中で一生懸命に生きようとしている私たちをごらんになってどんなに感動しておられることでしょう。
私たちの苦しみや喜び、忍耐や努力の一つ一つを感慨深くご覧になっておられるに違いありません。神がそれほど私たちの人生に関心を持っておられることを思うと、私は皆さんからの祈りのリクエストを手に取る時、とても厳かな気持ちになります。
はるか高いところから何もかも知り尽くした上で私たちを見ておられても、なお、私たちをこの上なく愛してくださる神は、私たちの生きざまをすぐ近くに感じて手を述べてくださるからです。
あなたは決して忘れられてはいないのです。私たちがそのことをどれほど自覚し、感じ取っているかが大切なのです。
私は夕方の空を見るときいつも、そこに光り輝いて動くものがないかを探します。宇宙船が通り過ぎるのが見えるかもしれないと思うからです。その宇宙船から地球を見下ろしている若田さんやそのほかの宇宙飛行士たちが今どんな気持ちで私たちを見下ろしているかを感じることが出きるような気がするからです。
しかし、それにもまして、まどろむことも休むこともなく私たちを見守ってくださる神を思い、感謝が溢れてくるからです。
見よ。イスラエルを守る方は、まどろむこともなく、眠ることもない。(詩篇121篇4節)
と主は言われます。
神がお造りになったものは、地球上の全てのものも、数えきれない空の星も、想像を越えたとてつもなく大きなものから限りなく小さなものまでも何と美しく素晴らしいものでしょう。それに比べて、私たちの地上の人生は短く、いつまでも続くものではありません。どんなに元気な人であっても120年の短い人世です。40億年も前から続いてきた地球ですが、あと100億年もすれば膨張する太陽の中にのまれて跡形もなく消えてしまいます。
けれども、私たちの魂は永遠に生き続けるのです。神はその魂を尊んでくださり、永遠に神とともに生きることを願ってくださるのです。
あなたが今直面しておられる困難もいつまでも続くものではありません。すべてが新しくされる時が来るのです。それを保証しておられるしるしとして、この地上においても、最も良いときに、神はあなたを全ての困難から解放してくださいます。ヨブにしてくださった時のように、豊かな恵みと祝福に満たしてくださいます。
その時、あなたもきっとヨブのようにこうおっしゃるに違いありません。
「主は与え、主は取られる。主の御名はほむべきかな。」(ヨブ記1章21節)
すると、主はヨブを豊かに満たして祝福してくださいました。
主はヨブの前の半生よりあとの半生をもっと祝福された。(ヨブ記42章12節)
主はあなたをも同じように豊かに満たして祝福してくださいます。どうか主にあって希望を持ち続けてください。新しい希望の朝は必ず来ます。あなたは決して忘れられてはいないからです。
あなたは愛されています。
レックス・ハンバード祈りの家族
桜井 剛