祈りの家族への手紙:2016-09

 親愛なる祈りの家族の皆様。

 祈りは鍵です。信仰が扉を開きます。私たちは祈りによって様々な扉が開かれたことを経験しました。困難に直面した時や窮地に立たされた時、祈りがどんなに大きな力となり慰めとなってくれたことでしょう。

 家族や自分が重い病気にかかり、治療が長引いたときなど不安でいっぱいになります。「どうか祈ってください。」という切実な祈りのリクエストを受け取ることがしばしばあります。そのようなときは私も同じ気持ちになって真剣に祈ります。祈りが恐れを取り除き、信仰が解決の道を開いてくれるからです。

 現在直面している問題だけでなく、過去のことで悩んでいる方も少なくありません。「あの時のひどい扱いによって私の人生は台無しになってしまった。」といつまでも恨みを持ち続けたり、あるいは、「ああすれば良かった。こうしなければ良かった。」と思うこともたくさんあることでしょう。過ぎ去ったことは取り返しがつきません。けれども、祈りと信仰によって解決する道があります。

 反省することは良いことですが、いつまでも反省と悔しい思いの中にとどまっていると一歩も前に進めなくなり、ますます暗い人生になってしまいます。あなたの人生には今も、たくさんの良いことがあり、これからもたくさん用意されているのです。いつまでも過去のことを悔やんでいると、せっかくの素晴らしい人生を見逃してしまいます。

 あなたのために最高の人生を願っておられる神は決してそのような生き方をお喜びにはなりません。あなたを苦しめたり悩ましたりしていることの原因も結果も全て神にお任せしましょう。祈りと信仰によってあなたの視線を変えていただくのです。イエスはあなたのために十字架にかかり、あなたの罪をことごとく取り除いてくださったのです。これからの人生を明るく希望に満ちたものに変えてくださるためです。

 神を愛する人々、すなわち、神のご計画に従って召された人々のためには、神がすべてのことを働かせて益としてくださることを、私たちは知っています。(ローマ人への手紙8章28節)

 神はあなたのことを全てご存じです。一つ一つ神のご計画の中に組み入れてくださっています。神はイエス・キリストの贖いによって私たちの罪を全て赦してくださいました。今経験している困難をさえ私たちの益として用いることがおできになるのです。私たちがこれからの人生において神を愛し、神のご計画に沿った生き方をするかぎり、全てのことを有益なものとして用いてくださいます。ですから、あなたがどのような経験をなさった時にも、あなたの人生の全てを支配しておられる神に目を向けてください。過去のことも、現在直面していることについても、あなたの心の視線を変えて、祈りを神に向けてください。祈りは鍵です。信仰が扉を開くからです。

 「私は今も生かされている。神は私を愛してくださっている。」という事実に目をとめて感謝して信仰の歩みを踏み出してください。神はあなたを祝福しようとして待っておられるからです。

 わたしはどのようにして、あなたを息子たちの中に入れ、あなたに、慕わしい地、諸国のうちで最も麗しいゆずりの地を授けようかと思っていた。(エレミヤ書3章19節)

 物事がうまくいかない。あっちもこっちも問題だらけ。そんなとき、私たちは必死になって神に祈り、涙を流して神を求めるでしょう。それが祝福のチャンスになるのです。

 「わたしはあなたを愛している。」 「あなたの人生に最も良いものを与えたいと願っている。」と主は言っておられるからです。

 私たちが大きな困難に直面して、不安のどん底に陥ったように感じる時、それは、神があなたに近づいて、ご自分の方に心を向けさせようとして、心の扉をたたいておられるしるしなのです。あなたが危機に直面しても、窮地に立たされても、主は決してあなたを見捨ててはおられません。あなたの心にかかる一つ一つのことを通して声なき声で主があなたに呼びかけておられることを忘れないでください。あなたの心を苦しめていることを自分だけで思い悩むのをやめて、神に申し上げるのです。祈りによって神との語り合いの話題にするのです。「主よ、私はこんなことで今悩んでいます。」「このことが心配でたまりません。」主はあなたの悩みや不安に耳を傾けてくださり、あなたの心の中からそれを一つ一つ消し去ってくださいます。そうすれば、あなたは今の困難を乗り越えて、これから始まろうとしている素晴らしい未来へ信仰によって踏み出すことができるのです。

 そのことに気が付いたら、主に感謝することも忘れないでください。あなたが思い出すことのできる全てのことが主への感謝に変えられるためです。にがい思い出さえ感謝に変わるためです。そうすれば、主はあなたの願いごとを一方的に申し上げるだけの方ではなくなります。かえってどんなことでも打ち明けて平安を得ることのできる親しい友となってくださり、あなたはいつでも主との交わりの場所へ戻ってくることができます。そればかりではありません。その時からあなたの祈りの習慣が変わります。その時間があなたにとって楽しみになるからです。

 祈りは鍵です。信仰が扉を開きます。

 祈りと信仰によって、天地宇宙を造られた全知全能の神イエス・キリストをいつでもそば近くにいてくださるあなたの親しい友とすることができます。

 わたしはもはや、あなたがたをしもべとは呼びません。しもべは主人のすることを知らないからです。わたしはあなたがたを友と呼びました。なぜなら父から聞いたことをみな、あなたがたに知らせたからです。(ヨハネの福音書15章15節)

 イエス・キリストを信じる人の人生には、最終的には良いことばかりが起こったことになります。それは、神がどんなことでもその人のために最善に変えてくださるからです。それを確信して、どんなことにも毎日感謝して生きてください。

 あなたは愛されています。

 レックス・ハンバード祈りの家族

日本主事 桜井 剛