祝福のメッセージ:2017ー10

祝福のメッセージ
No. 201710

神が愛ならなぜ戦争や災害や病気などによる不幸があるのでしょう

 戦争や災害や病気や貧困はいつの時代にも絶えることがありませんでした。人類はそのような困難を背負いつつ生きてきました。けれども、それが本来人類のあるべき姿ではなく、また、その状態が永久に続くのでもありません。

 また、戦争のことや、戦争のうわさを聞くでしょうが、気をつけて、あわてないようにしなさい。これらは必ず起こることです。しかし、終わりが来たのではありません。(マタイの福音書24章6節)

 権力や富の支配を奪い合う大きな対立や争いによって、今では難民の数は世界中で数千万人と言われています。国を追われ家族と離れ離れになって極悪な環境の中で希望のない毎日を送っています。そして、毎日多くの人々が適切な手当てを受けることも出来ずに命を失っています。とても心が痛みます。

 その上、世界は今までになかったような危険な状態に陥っています。いつ核戦争に発展するか分からないような国際情勢が続いています。

 過去100年間の世界はさらに大きな豊かさを求め続けて自然破壊を繰り返してきました。その結果温暖化によって巨大な自然災害が襲いかかり、毎年各地で大きな損失が発生しています。

 欲望による争いや自然破壊の結果、人類は大きな代償を払わされようとしているのです。そのつけは後の世代の人々にも回っていきます。

 人はそれを神のせいにすることができるでしょうか。「むさぼってはいけません、殺してはいけません、互に赦し合い、愛し合いなさい」とはっきりと教えられているのに、そのことばに従って来なかったのです。

 神は人類を創造なさったとき、何でも神の思う通りに従うロボットのような人間をお造りになったのではありません。どんなことでも自分の意志で選択する自由をお与えになりました。神に従うことも神に背いて人生を歩むこともできる選択の自由をお与えになったのです。その上で、神を愛する故の、御心に添った選択を自由意志によって行なうことを期待なさったからです。

 けれども、人は神の御心にそった秩序よりも、むしろ自分の欲望を優先する選択を繰り返してきました。神の御心に反する選択は罪となって創造の秩序を壊し、その結果も避けられないものとなっているのです。

 人類への神の愛はそれでも変わりません。けれども、愛の神の意志に反する選択をした罪の結果は避けられないものとなって現われてしまいました。数々の災いは人類全体で受け取るしかありません。

 もし神が、私たちの選択を、ことごとく正しい選択をするように強要なさるとしたら、それは私たちの自由意思による選択ではなくなって、神の一方的な選択となってしまい、自分の意志で神の御心に添った選択をするという愛を表現する余地はなくなってしまいます。

 では私たち人類は、神の御心に反する罪を選択したために、その結果としての災いを永久に受け続けなければならないのでしょうか。

 そんなことはありません。何という恵みでしょう。私たちを罪の結果からも、やがて完全に救い出してくださいます。そこに、神の人類に対する究極の愛があるのです。罪の支払う報酬は死です。罪の苦しみを背負ったまま永遠に生きることはありません。永遠はイエス・キリストの復活による新しい完全な命によって生きるのです。

 罪から来る報酬は死です。しかし、神の下さる賜物は、私たちの主キリスト・イエスにある永遠のいのちです。(ローマ人への手紙6章23節)

 人類に対する愛、そして、あなたに対する神の愛はどんなことがあっても、たとえあなたが神に背く選択をしたとしても、最後まで変わることがありません。だからこそ、ご自分の独り子、イエスの命という大きな犠牲を払って、永遠の滅びからあなたを解放してくださったのです。

 罪によってもたらされた結果は今の世では避けることができません。けれども、私たちが負うはずだった最大の苦しみからは救われているのです。私たちは滅びからいのちへと移されました。私たちは今の困難な時を、キリスト・イエスにある永遠のいのちの希望をもって生きることができるのです。