2017年11月20日
親愛なる祈りの家族の皆様。
祈りの時間を持つことはとても大切です。神はこの上なく私たちを愛してくださり、私たちの人生に良くない結果をもたらす全ての悪い思いや悪い習慣のもとになっている罪を私たちから取り除きたいと願っておられます。罪は私たちの心の奥に潜み、私たちを苦しめるあらゆる災いや障害のもとになっているだけでなく、人類全体を神から遠ざける原因となっているからです。
イエス・キリストをこの世に送ってくださったのはそのためでした。御子イエス・キリストのいのちという尊い代価を払って私たちを罪の縄目から解放してくださいました。それだけではありません。さらに素晴らしい賜物を私たちの未来に約束してくださっています。
ですから、私たちは神との交わりを持つ祈りの時を大切にして、いつも神に感謝しましょう。神が私たちに良くしてくださっている一つ一つのことを忘れないようにしましょう。そうすれば、毎日がより一層恵みに溢れて素晴らしいものになります。また、常に神の臨在をそば近くに感じていると、神が喜ばれないような悪い思いや行ないからも遠ざかることができます。そこから来る悪い結果からも守られます。そして、自然にキリストの品性に近づくようになるのです。私たちを神に似たものに造り変えて受け入れてくださることが初めからの神の願いだからです。
日々神と語る祈りの時を大切にすることによって、神の臨在を身近に感じつつ生きる習慣を身に付けようではありませんか。
祈りについて考えるとき、私はしばしば、オーガスチンの母親の祈りを思い出します。
不良になって神から離れてしまっていたオーガスチンのために母は毎日、毎夜祈っていました。ある晩のこと、彼が遊びほうけて空しい気持ちで帰宅すると、いつものように母親が祈っていました。その時母親が自分の名前を挙げて祈っていることに気が付き、そのまま聞き入っているうちに涙があふれてきました。自分も祈り始め、悔い改めて神に従う決心をしたのです。
良く知られているように、オーガスチンはキリスト教の歴史の中に大きな役割を果たした神学者であり、多くの人々の信仰の支えとなってきました。全ては母親の絶え間ない祈りから始まったのです。彼が残した次のことばは有名です。
「神はわたしたち人間を、ご自分のもとに帰るように創造されたので、わたしたちは神の中に憩うまでは本当のやすらぎを得ることが出来ません。」
皆さんの祈りも必ず神のもとに届きます。神が私たちの祈りを覚えてくださっていることを感じるとき平安が与えられます。神への祈りはどんな祈りであっても決して無駄になることはありません。
大勢の祈りの家族の皆さんが私のために祈ってくださっていることを本当に感謝しています。神は私に何と素晴らしい方々を与えてくださっていることでしょう。私は本当に幸せ者です。感謝でいっぱいです。私はいつもそのことに感謝しつつ手紙を書いています。
先日の診察の時、主治医が私の胸のCT画像を見ながらこう言いました。「あなたの癌の進行は大変ゆっくりですね。これからは2ヵ月ごとに見せてくださればいいでしょう。」
皆さんの祈りが神に届き、神が私のために御手を動かしてくださっているのを感じてとても感動しました。皆さんの祈りは確かに神に届いています。ですから、あなたのための祈りも必ず神に届きます。
けれども、祈ることは必ずしも、問題の解決や願い事のためだけではありません。祈りによって神と親しく交わり、神の愛を身近に感じることが何よりも大切です。願い事をするだけが祈りではないのです。
祈りが聞かれるのは、神が私たちを愛してくださり、祈りを確かに聞いてくださっていることを私たちに知らせ、私たちが祈り続け、神との交わりを持ち続けて、最も大切なゴールである永遠のいのちに間違いなくたどり着くためです。
癒しも、解放も、経済的な助けも、励ましも、平安も、そのほか多くの神から来る良いものは、神が私たちを愛し、日々見守っておられることのしるしです。それ自体が目的ではなく、それで終わるのでもありません。神と共に生きる人生にはそれとは比べ物にならないもっと良いものが待っているのです。
ですから、どんなことでも、祈るときには神を見上げ、あなたの思いを神に知っていただきましょう。そうすれば、私たちの思いにまさる神の恵みがあなたの上に注がれます。
何も思い煩わないで、あらゆるばあいに、感謝をもってささげる祈りと願いによって、あなたがたの願い事を神に知っていただきなさい。そうすれば、人のすべての考えにまさる神の平安が、あなたがたの心と思いをキリスト・イエスにあって守ってくれます。(ピリピ 4章6、7節)
私たちはこれからも互いに祈り合ってまいりましょう。ひとりでは心細いと感じることがありますね。私もです。けれども、私にはあなたや祈りの家族のみなさん、そして、皆さんには私がいつも共にいてお祈りしています。
私たちの人生の先には想像をはるかに超える祝福が待っています。けれども急ぐことはありません。神と共に歩む人生には私たちの体験すべき素晴らしい恵みがまだたくさん残されています。神は私たちをこの上なく愛してくださっているからです。
あなたは愛されています。
レックスハンバード祈りの家族
桜井 剛