祝福のメッセージ:2018ー02

祝福のメッセージ  
No. 201802

主の名を呼ぶ者はみな救われる

 「御名を呼ぶ」とはもともと旧約聖書の中に出てくることばで、新約聖書の中でもしばしば引用されています。大きな苦悩の中で、そこから逃れるすべもなく追いつめられたイスラエルの民にできる唯一のことは、主の名を呼ぶことだったのです。

 主の名を呼ぶことには特別な意味があります。一般に学校や会社あるいは友人が名前で呼びあうこととは違った重みを持っています。なぜなら主の名とは神の名前のことであり、呼びかけは神を名前で呼ぶことだからです。

 けれども、もともと神の名をむやみに口にすることは厳しく禁じられていました。モーセの十戒の2番目の戒めに、「あなたの神、主の名を、みだりに唱えてはならない」(出エジプト記20章7節)とあるからです。十戒の教えの精神よりも、その言葉を文字通り厳しく守っていた当時のユダヤ人は神の名を口にするだけで一つ間違えれば、神を冒涜したとみなされて石打の刑にされかねませんでした。当時としてはそれほど主の名を呼ぶことは特別なことだったのです。旧約聖書時代のユダヤ人たちにとって律法の守りかたは、現代の私たちの想像以上に厳格でした。ですから、長い間神の名は発音されてきませんでした。

 ヘブル語の文字には母音がないので、文字で書かれているだけで日常に使わないことばはどう発音するのか分かりませんでした。今では聖書研究と言語学者たちの議論の結果「ヤウエ」と発音し、日本語では太文字で「」と書き「しゅ」と読むことが、一般的に受け入れられるようになりました。

 新約聖書の時代に入って、イエス・キリストが神を身近な方として紹介してくださり、イエスの弟子たちによってその福音が広められるようになると、主の名を呼ぶことの意味が変わってきました。

 イエスは言われました。「わたしと父とは一つです」「わたしを見たものは父を見たのです」「あなたがたは今まで、何もわたしの名によって求めたことはありません。求めなさい。そうすれば受けるのです。」(ヨハネの福音書16章14節)

 こうして、父なる神と御子イエス・キリストとがひとつであることが宣言されました。もはや何の遠慮もなく親しみを込めて主の名を呼び、祈り、その恵みを伝えることができるようになったのです。

 イエスの教えに従ったユダヤ人たちの多くは、まだクリスチャンとは呼ばれず、「主の名を呼ぶ者たち」と言われてユダヤ人の指導者たちに厳しく迫害されました。使徒パウロも、かつては「主の名を呼ぶ者たち」を捕えてエルサレムに連れて行って投獄することを熱心に行っていた人でした。

 けれども、イエスに従っていた人々は厳しい迫害にもかかわらず、主の名を呼びつつその教えに従って団結して、福音を伝え続けました。イエス・キリストが十字架の死によって、罪の代価を支払って神との和解を可能にしてくださったからです。

 このようにして初代の信者たちの集まりが教会を生み出したのです。私たちはその恩恵にあずかり、苦しみの時にも喜びの時にもどんな時にもイエスの名によって親しく神に呼びかけて祈ることができるのです。

 ですから私たちは祈りの最後に、「この祈りをイエス・キリストの御名によってささげます。アーメン」と結びます。(アーメンは真実をこめての意味)これは単なる「祈りの形式」ではありません。私たちの祈りの本質を表しているのです。

 困難のさなかには迷うことなく主の名を呼んで助けを求めましょう。「主の御名を呼び求める者は、だれでも救われる。」からです。(ローマ10章13節)

 けれども、主の名を自由に呼ぶことのできる現代にも注意することがあります。なぜなら、主の名はあくまでも尊い全知全能の神の名だからです。

 わたしに向かって『主よ、主よ。』と言う者がみな天の御国にはいるのではなく、天におられるわたしの父のみこころを行なう者がはいるのです。 
 (マタイの福音書7章21節)

 謙虚に、神への深い敬愛と感謝を込めてその御名を呼びましょう。

 旧約時代のイスラエルは外国の軍隊によって征服され、奴隷とされた時代がありました。明日の命も分からない苦しみの中から彼らは命がけで主の御名を呼び助けを求めました。(ヨエル書2章32節)

 新約聖書時代にはイエス・キリストの福音が力強く伝えられ、人々は自分もその恵みにあずかり、罪の生活から救われたいという願いをもって、迫害と投獄を覚悟のうえで、主の御名を呼び求めました。(使徒の働き2章)

 あなたはどんなことから救われたいのですか。病気の苦しみからですか。経済的な困難からですか。人間関係の悩みからですか。家族や友人のことが心配ですか。将来のことが不安ですか。孤独に悩んでいるのですか。それらのことについて、心を込めて真剣に主の御名を呼び求めてください。主の御名にはあなたを救う力があるからです。


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