祈りの家族への手紙:2018-07

 親愛なる祈りの家族の皆様。                                             

 こんなことはあまり経験したことがありません。「数十年に一度という大雨です。万全の注意をして、身を守ることに心がけてください。」という警告が、何度も何度も放送されていました。自然災害や突然の事故などによる被害を受けられた方々のために祈りましょう。

 特に最近は災害が次から次へとやってくるように感じます。以前に災害や事故にあわれた方々で今もその後遺症に苦しんでおられる方々も、また、今回の大雨や水害の被害にあわれた方々も、主の見守りの中で速やかな回復と平安がありますよう祈ります。さぞ辛いことでしょうが、主を見上げて、力強く立ち上がり復興なさるよう願っています。命だけは大切にして、希望を持っていれば、失われたものはきっとまた戻って来ます。私たちも出来る限り応援をしたいと思います。

 前ぶれもなく突然に襲ってくる災害による困難や苦しみは、誰の上にも起こりえます。そして、当事者にしか分からない大きな痛みがあります。周りの人たちはその痛みを想像して、心を寄せ、できる範囲で支援をすることしかできません。一瞬のうちに全てのものを失ってしまった人々の本当の苦しみはその人たちにしか分からないからです。

 聖書は世と世に属するものは必らず過ぎ去るのでそれに執着してはいけないと教えています。執着するとそれを失ったときの打撃と失望も大きなものになるからです。

 あなたがたは・・・・・人々を思いやり、また、もっとすぐれた、いつまでも残る財産を持っていることを知っていたので、自分の財産が奪われても、喜んで忍びました。ですから、あなたがたの確信を投げ捨ててはなりません。それは大きな報いをもたらすものなのです。
(へブル人への手紙10章34、35節)

 神が与え、神がお取りになるのは、特別な人たちに対してだけに起こることではありません。誰の上にも起こることです。世と世に属するものがどんなに素晴らしいもののように見えても、私たちがそれに執着して、神が与えようと用意しておられる永遠に続くもっと良いものを求めることをやめてしまわないためです。

 聖書は世に属するものを全て捨てなさいとは教えていません。与えられているものは全て良いものです。けれども、永遠に続くもっと素晴らしいものがあることを忘れてはいけないのです。

 世と世の欲は滅び去ります。しかし、神のみこころを行なう者は、いつまでもながらえます。(ヨハネ第一の手紙2章17節)

 立派な家も財産も名誉も地位も健康も、素晴らしい恵みです。けれども、それらはみな一時的に預かっているだけです。与えられたら感謝して受け取り、喜んで活用してもよいのです。それに執着して心を奪われることがなければ、それが失われることがあっても、決して絶望することはありません。それらはもともと必ず過ぎ去っていくものだからです。イエスは言われました。

 なくなる食物のためではなく、いつまでも保ち、永遠のいのちに至る食物のために働きなさい。それこそ、人の子があなたがたに与えるものです。(ヨハネの福音書6章27節)

 いつまでも保つものに私たちの人生を委ねようではありませんか。この世と調子を合わせると、この世の価値観に流されてしまうからです。そして、この世のものを失ったときの悲しみだけを負うことになります。神を第一にしましょう。そうすればそのほかの必要なものは全てそれに添えて与えられるからです。そうして、感謝と喜びのある人生にしましょう。

 神の国とその義とをまず第一に求めなさい。そうすれば、それに加えて、これらのものはすべて与えられます。(マタイの福音者6章33節)

 神を第一にして、そこからくる全ての恵みに感謝し、日々を喜びのある人生にすれば、この世に属するどんなものを失っても、決して失望することなく、喜びを失うこともありません。

 いつも喜んでいると、日々の健康にも恵まれます。同じ時間を生きるのなら、怒りや恨みは忘れて、感謝と喜びを数えながら生きようではありませんか。主が共におられるなら何があっても恐れることはありません。むしろ、今与えられているものに対する感謝に溢れます。

 災害は決して他人ごとではありません。大なり小なり、誰の人生にも困難や試練の時はあります。ない方がいいに決まっています。けれども、たとえあったとしても、神を信じる者の人生はそれで終わりにはなさらないことを知っています。今私たちは、神が与えてくださる最高のものを受け取る時のために、いつまでも感謝してやまない心の準備をしているのです。

 皆さんは、毎日の食事に感謝しておられますか。当たり前だと思って、感謝を忘れてはいませんか。食べ物が何もない状態に長い間おかれていたら、どんなに貧しい食事も、涙を流して感謝することができることでしょう。私は戦後の食糧難のときにそれを経験しました。大きなことにも小さなことにも、困難の時にさえ、いつも感謝していましょう。

 災害や病気や思いがけない事故に見舞われた時、その災害に感謝することはできません。困難の時にはその困難に感謝するのではありません。それ以外の恵みがたくさんあることに、感謝するのです。

 なぜ私たちの人生に困難や苦しみが襲ってくるのか、納得できるような説明など誰にもできません。神が私たちのためになさることには、全て意味があり、私たちにとって大切なものです。今は突然やってくる困難に納得ができなくてもいいのです。悲しんでもいいのです。助けを求めてもいいのです。やがて栄光に満ちた永遠を神と共に過ごすとき、全てが明らかになります。ですから、今は互に祈り合い助け合って、神に感謝しつつ力いっぱい生きてまいりましょう。

 今回の災害に見舞われて、困難のただ中にある方々を覚えて祈りましょう。過去の災害や事故のために今も苦しんでおられる方のことを思い、自分にできることがあれば、それをしましょう。そして、今与えられている恵みに感謝することを忘れないようにしましょう。

 あなたは愛されています。

レックス・ハンバード祈りの家族

桜井 剛