親愛なる祈りの家族の皆様。
するとイエスは言われた。「できるものなら、と言うのか。信じる者には、どんなことでもできるのです。」するとすぐに、その子の父は叫んで言った。「信じます。不信仰な私をお助けください。」(マルコの福音書9章23、24節)
私はこのことばが好きです。主は私たちの弱さを知っておられ、それに気付かせてくださって、「不信仰な私をお助けください」と叫ぶ信仰を引き出してくださるのです。その上で、私たちの願いをきいてくださいます。主につながっていさえすれば決して失望することはありません。
私たちはイエスにお願いする時、せいいっぱい信仰を働かせて祈ります。けれども、信仰の弱さを感じ「祈りは本当にきかれるのだろうか」と疑ってしまうことがあります。主はそのような不信仰な私たちに失望して私たちを見離されるでしょうか。決してそのようなことはありません。信仰は弱さの中から生まれるのです。自分の弱さを自覚して、主に頼り切ってしつっこく主にすがり、お任せすることから始まるのです。主は私たちの弱さを知っておられるからです。弱さだけでなく、日々直面する困難や苦しみも、悲しみも、恐れも、絶望すらも理解してくださいます。「信じます。不信仰な私をお助けください。」と言って主にすがればいいのです。
主イエスご自身も、私たちと同じように試みを経験なさいました。ですから、私たちの悩みや苦しみや痛みだけでなく、不安や迷いや揺れ動く心も全てご存知です。イエス・キリストをいつもそば近くに感じ、主と共に歩んでいましょう。
私たちの大祭司は、私たちの弱さに同情できない方ではありません。罪は犯されませんでしたが、すべての点で、私たちと同じように、試みに会われたのです。(へブル人への手紙4章15節)
私は多くの皆さんが私のために祈ってくださっていることに驚いています。皆さんがこんなにも私のことを心にとめてくださっていることを知って、感謝に絶えません。
主はそのような祈りを決して見過ごしにはなさらないことでしょう。その祈りにどうお答えくださるかは、すでに主の御手の中にあり、最善を行なってくださるに違いありません。
けれども私は、皆さんが祈ってくださっていることによって、すでに大いに励まされ強められ、たくさんの恵みを受け取っているのです。このような多くの恵みに十分報いることは到底できません。せいいっぱい主と共に歩み、主の恵み深さを伝え、皆さんのために祈り続けたいと思っています。
今、繰り返して起こっている災害によって、多くの方が被害にあい苦しみ悲しんでおられます。それらの方々をどうお慰めし、お助けすることができるのでしょうか。家を失い、仕事も失い、家族さえも亡くされた方もおられます。これからどうしたら良いのか見通しもつかず、途方にくれておられることでしょう。
レックス・ハンバード祈りの家族の名前で、岡山と広島の教会による災害救援活動のために、50万円を贈ることができました。今回の大きな災害によって被害を受けられた方にとっては、ほんのわずかの支援かも知れませんが、被害にあわれた皆さんが決して忘れられてはいないことを知って、勇気と希望を持てるように、祈りを込めて贈りました。これを可能にしてくださった祈りの家族の皆さんに心から感謝します。
主と共に歩み、いつもその教えを心にとめていれば、自然に周りの人々への愛が生まれてくるのです。大きなことができなくても、必ず愛は伝わります。そして、困難の中におられる方へのはげましにもなり、それはあなたにも大きな恵みとなって働きます。
私の心からの祈りと願いは、祈りの家族の皆さんに、いつも主からの平安があることですが、それだけではなく、その平安が、自分の中だけにとどまらず、周りの人々、特に家族の中に伝わり、さらに、親戚や友人、そして、周りの多くの人々にも感じられるようになることです。あなたも私もそのために、主が今生かしてくださっているに違いありません。「自分はそんなに立派なことはできない」と思われるかも知れませんが、行なってくださるのはあなたを通して働かれる主です。無理に自分の力で何かをしようとしなくてもいいのです。大切なことはあなた自身が、イエス・キリストにつながっていて、感謝と喜びに溢れ、愛と平安を失わないでいることです。
祈りの家族のメンバーとなり長年祈り続けておられる方々の中には、人生が全く変えられて、素晴らしい信仰生活を送っておられる方々がたくさんいらっしゃいます。それぞれが個人的内容なので、詳しくお伝えすることが出来ないのが残念です。その方々が特にえらいとか立派だというのではありません。むしろ弱さを負っています。けれどもその弱さの中にこそ神の力は働くのです。主は何と素晴らしいことを行なってくだるのだろうかと驚くばかりです。皆さんも一日一日をせいいっぱい生きているその時はあまり気がつかないかも知れませんが、振り返って見たとき、きっと長い年月を通して主が導いてくださっていたことをお感じになることでしょう。私の人生がそれを励まし祈るためだけだったとしても悔いはありません。
決して無理に頑張らなくてもいいのです。弱さを持っていてもいいのです。あなたの中にイエス・キリストを愛する心があれば自然にあなたの周りの人々への思いやりが生まれ、伝わっていくからです。主が始めてくださったのですから、主が完成してくださいます。
あなたがたのうちに良い働きを始められた方は、キリスト・イエスの日が来るまでにそれを完成させてくださることを私は堅く信じているのです。(ピリピ人への手紙1章6節)
あなたはご自分が生かされていることをどのように感謝しておられますか。誰でもいつまでも地上に生き続けるわけではありません。けれども、生かされている間に多くのことを経験します。全てが主の恵みと憐れみによるものであり、自分の力だけによるものではありません。一つでも多く御心に添った良いものを積み重ねて栄光に満ちた永遠のいのちへと導いていただきましょう。信仰によってイエス・キリストとつながりを持ち続けていれば、主が完成させてくださいます。
あなたは愛されています。
レックス・ハンバード祈りの家族
桜井 剛