祝福のメッセージ
No. 2018012
「モーセが荒野で蛇を上げたように、人の子も上げられなければなりません。信じる者がみな、人の子にあって永遠のいのちを持つためです。」
ニコデモとイエスとの会話は続きます。イエスはニコデモの熱心さをかえりみてくださり、さらに深い真理へと導こうとされました。けれどもニコデモのような賢い人であってもイエスのことばをすぐに理解することはできませんでした。そこで、イエスは言われました。
「あなたはイスラエルの教師なのに、そのことが分からないのですか。まことに、まことに、あなたに言います。わたしたちは知っていることを話し、見たことを証ししているのに、あなたがたはわたしたちの証しを受け入れません。わたしはあなたがたに地上のことを話しましたが、あなたがたは信じません。それなら、天上のことを話して、どうして信じるでしょうか。」(ヨハネの福音書3章10―12節)
教えに心を引かれて、イエスのことを知りたいと願って訪ねて来たニコデモに、イエスは、ご自分がこの世に来られた目的を伝えようとされたのです。けれども、その時のニコデモにはイエスのことばがなかなか理解できませんでした。イエスが、人間のことばで人間に理解できるように語られたにもかかわらず、旧約聖書の律法に関する知識に誇りを持っていた彼はそれを受けとめることができなかったのです。
人はあまりにも多くのことに心を奪われて世の様々な教えや先入観によって縛られて心が曲げられています。ですから、人のことばで分かりやすく語られたイエスのことばさえも素直に受け取れなくなっているのです。
イエスは人間を超えた知恵と力を持っておられる方です。神ご自身であられるのに、人間と同じ姿でこの世に来られ、私たちと同じ姿で生活し、同じことばで話をなさいました。けれども、イエスが話しておられることはあくまでも神の国に関することです。もし、イエスが神の御心とご計画の全てをそのまま話されたら、誰も理解できなかったことでしょう。イエスは私たちに理解できるように、地上のことばで地上にかかわることを話されたのです。私たちが心を素直にしてイエスのことばを受け入れようとすれば、その教えが心に響いてよく分かるのです。多くの人々がそのようにしてイエスのことばを受け入れて、人生を変えられています。
イエスはニコデモがイスラエルの指導的な立場にあった人物で、彼が旧約聖書の記事に精通していることを知っておられ、旧約聖書の中から例をあげて、真剣に神のことばに従って行動した人々が救われたことをお話しになりました。
さらに、ご自分こそ人々の罪の贖いの代価となって十字架にかけられ、救いを求めて仰ぎ見るべき対象であり、「それを信じる人には永遠のいのちが与えられる」という神のご計画を完成するためにこの世に来られたと言われました。
「モーセが荒野で蛇を上げたように、人の子も上げられなければなりません。それは、信じる者がみな、人の子にあって永遠のいのちを持つためです。」
(ヨハネの福音書3章15節)(人の子とはイエスのことです。)
エジプトの奴隷生活から救い出されて、荒野を旅していたイスラエルの民が神に向かって不平をつぶやいたとき、大量の毒蛇が発生して、次々とかんだので、多くの人々が倒れました。その時、モーセが祈り、神のことばに従って青銅の蛇を竿の先につるして、それを仰ぎ見るようにと勧めました。当時のイスラエルの人々の中には「青銅の蛇を仰ぎ見るだけで、蛇の毒から救われることなど、信じられない」と言う人がいたかも知れません。しかし、実際に仰ぎ見た人は救われました。
イエスはニコデモが良く知っているはずの旧約聖書の出来事の中から、分かりやすく教え、心の準備をおさせになりました。(民数記21章)
イエスはご自分がこの蛇のように木にあげられるよう定められていることをご存知でした。十字架の上で私の罪、あなたの罪を負うためにこの地上にお生まれになったのです。けれども、その時のニコデモも、日々かたわらで、イエスのことばを聞いていた弟子たちでさえ、この一番大切な真理を理解していませんでした。
この後も、イエスは「ユダヤ人の指導者たちにエルサレムで捕えられ、殺されるが、三日目によみがえる」と何度もはっきりとお語りになりました。
彼らが全てを理解したのは、イエスが予告なさった通りに、十字架にかけられ、死んで葬られ、よみがえった後のことでした。神の御子が人のためにご自分の命をささげてくださる、これほどの愛があろうとは、想像さえできないからです。
私たちは弟子たちの証言である聖書をいつでも読むことができます。聖書を開けば、そこでイエス・キリストに出会えます。イエスは今も、不信仰な時代の人々が、神のことばを信じて、救われるよう願っておられます。私たちの罪のために十字架に上げられたイエスを信じて仰ぎ見る者はみな救われるのです。
神はその独り子イエス・キリストをこの世に送り、永遠の滅びからの救いを完成なさいました。ヨハネはそれを簡潔にまとめ、聖書の中心と言うべきことばを福音書の中に記録しました。
神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された。それは御子を信じる者が、一人として滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。神が御子を世に遣わされたのは、世をさばくためではなく、御子によって世が救われるためである。(ヨハネの福音書3章16―17節)
ユダヤ人の指導的な立場にあって、律法学者たちの仲間でもあったニコデモは、イエスの教えに深い感銘を受け、後にはイエスに敵対していたユダヤ人たちをいさめ、イエスを弁護しました。(ヨハネ7章50、51節)また、イエスの葬りの時には、香油を携えてきて、イエスのひそかな弟子であったことを表明しました。(ヨハネ19章39節)イエスのことばに真剣に耳を傾ける者の人生は確かに変わるのです。
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