祈りの家族への手紙:2020-07


 親愛なる祈りの家族のみなさま、今の時期、人との交わりが制限されて、一人で悩むことが多く、心細い思いをしておられることでしょう。その上、各地を大雨が襲っています。重ね重ねの災害に途方に暮れている方もおられると思います。私たちに何かしてあげられることはないでしょうか。まず、被災地の人々のために祈りましょう。

 祈りの家族は、何十年にもわたって互いに祈り合い励まし合ってきました。それによって私たちはどんなに力を与えられてきたことでしょう。私が祈り、あなたが祈り、多くの人と共に祈り合うことによって、互いの重荷を負い合ってきました。誰かのために祈り、その人の困難や痛みを一緒に感じることは、私たちの心を広げ、人生を広げてくれます。また、自分が悩んでいる時、誰かが祈ってくれていると思うと、重荷や苦しみが軽くなります。

 ただ心理的に楽になるだけではありません。そこには神が働いてくださって、私たちを助け、問題を解決する道を開いてくださるからです。

 もし、あなたがたのうちふたりが、どんな事でも、地上で心を一つにして祈るなら、天におられるわたしの父は、それをかなえてくださいます。(マタイの福音書1819節)

 私たちはもう一人で悩む必要はありません。重荷は分け合いましょう。喜びも一緒に分け合うためです。神は、私たちの祈りの課題を解決する前からすでに、神の家族のきずなという素晴らしい恵みをくださっているのです。

 祈ってもらうだけ、恵みを受けるだけでは、いつの間にかそれが当たり前になって、感謝も喜びもなくなってしまいます。水や空気や太陽の光を当たり前と思って、感謝することも大切にすることも忘れているように、日々の数々の恵みに感謝することも忘れやすいのです。私たちは恵みを受けるだけの人ではなく、与える人になりたいのです。私たちが重荷や痛みを負い合い、恵みを分かち合うことによって周りの人々にも神の恵みが伝わり、私たちが積み上げてきた働きの完成する時が来るのです。

 あなたがたのうちに良い働きを始められた方は、キリスト・イエスの日が来るまでにそれを完成させてくださることを私は堅く信じているのです。(ピリピ人への手紙1章6節)

私たち祈りの家族は、祈りが聞かれた、病気が癒された、必要なものが与えられた、家族や友人が救われたなど、数えきれないほどの恵みを経験してきました。神はそのことを通して、私たちに大切なことを教えてくださいました。悩みや痛みを負いあって一緒に祈ることによって、祈りが答えられた時の喜びにも共にあずかることができるのです。こうして私たちは、今自分がこの地上に生かされていることに大きな意味を見出します。それこそ本当の生きがいです。

35代アメリカの大統領となったケネディー氏が就任演説の中で語った言葉が今も私の心に響いています。「アメリカが自分に何をしてくれるかを思うのではなく、自分がアメリカのために何ができるかを考えてください。」 今のアメリカも日本も、世界中がその理想からは遠く離れていると思っていました。

快適な生活と豊かさを求めて、自然を破壊し、利益ばかりを求めて、他の人のことをあまり考えなくなってきたように感じていました。しかし、今回のコロナウイルスによる世界的な危機に直面して、一番大きなしわ寄せを受けている人々に心を寄せ、助けの手を差し伸べる人々が起こされていることを知って、少しばかり希望が持てると感じました。互いのために祈り合う祈りの家族は、そのような人々の中心となってまいりましょう。

自分にも誰かのために何かをしてあげることができる、ということを知ることは、自分の人生をすこぶる豊かなものにしてくれます。

あなたがたのうちに苦しんでいる人がいますか。その人は祈りなさい。喜んでいる人がいますか。その人は賛美しなさい。信仰による祈りは、病む人を回復させます。主はその人を立たせてくださいます。(ヤコブの手紙5章13、15節)

私は重荷を負い合うことの本当の価値と喜びを多くの人に知ってほしいと思っています。皆さんが私のために祈ってくださっていることにとても感激しています。皆さんのおかげで、私は今とても元気で、入院しないで、外来で治療を続けています。皆さんが私のことを心にかけてくださっていることを日々実感しています。それが何よりもうれしいのです。どうぞ私と一緒に喜んでください。誰もこの喜びを私から奪うことはできません。本当にありがとうございます。

あなたは愛されています。

レックス・ハンバード祈りの家族

桜井 剛