祈りの家族への手紙:2022-02

親愛なる祈りの家族の皆様

2022年2月

 コロナの感染が再び拡大し始めています。世界中に気候変動を与えるような大噴火、世界中にある紛争の火種、悪いニュースばかりが耳に入るこの頃です。そんな知らせは聞きたくないと感じることもしばしばあります。

 それだけではなく、自分自身の上に起こる様々な出来事も、良いことばかりではないかもしれません。知りたくないことや、聞きたくないこともたくさんあるでしょう。

 けれども、「悪い知らせ」と思われることの中にも、それが真実である限り、私たちの成長につながる可能性があることを心にとめておきましょう。悪いと思われることの中にも、良い結果をもたらすものもあるからです。神を愛してその教えに従って生きている者には全てが相働いて益となるのです。

 日本中に大きな被害をもたらした大地震と津波は多くの人々を巻き込み苦しめました。今もその影響は各地に残っていて、多くの人々を苦しめ続けています。けれども、すべてが悪いことばかりではありませんでした。多くの人々の心に、被害に会った方々のことを思う心が湧き、実際に救援活動に参加したり、救援金を送ったりして、被災者への暖かい思いやりの心が日本中に広がりました。祈りの家族の中にも、「被災者のために」と言って献金を送ってくださった方もおられ、被害にあった人々や教会に、復興資金の一部として献金を送ることが出来ました。目には見えなくても、額はわずかでも、困難の中にいる人々に寄り添う励ましの行ないは神のみ前に必ず覚えられています。

 パウロも、彼自身の経験から、ローマ人への手紙の中でこのように言っています。

「神を愛する人たち、すなわち、神のご計画にしたがって召された人たちのためには、すべてのことがともに働いて益となることを、私たちは知っています。」
(8章28節)

 私たちの人生には自分の力の及ばないことがたくさんあります。また、予定通りにはいかないこともしばしばあります。けれども、私たちの計画とは違って神のご計画は全てその通りに完成するのです。

 遠回りしているように思えても、その道程も含めて全てが結局は私たちの益となります。神のご計画は私たちへの愛に根ざしているからです。神はこう言われました。

 わたしはあなたがたのために立てている計画をよく知っているからだ。それはわざわいではなくて、平安を与える計画であり、あなたがたに将来と希望を与えるためのものだ。
エレミヤ書29章11節)

 神のご計画に従って召された者たちは、自分が受けるべき罪の代価がイエス・キリストの十字架によって全て支払われたことを信じています。神はイエスを信じる私たちを愛する我が子として受け入れてくださいました。

 神の子どもとなった私たちは神のご計画の真中を生きているのです。神はわざわいではなく平安を、将来と希望を与える計画をあなたのために立てておられます。何か辛いことがあってもおろおろしたり、恨み言をつぶやく必要はありません。神がご自分の計画を途中で投げ出すことは決してないからです。

 もうずいぶん昔のことですが、レックス・ハンバード牧師が日本に来て武道館で集会を開いたことがありました。一万人以上の方が来てくださいました。その時のハンバード牧師の説教と集会の模様は世界中で放映されました。その集会に参加された方やその時の番組をテレビでご覧になった方もおられると思います。後に私は集会の模様を紹介するよう頼まれました。当時、私たちの番組、「明日への希望」はテレビとラジオで世界中に放送されていたので、英語で紹介しなければなりませんでした。でも私の英語は日本語なまりで恥ずかしいという気持ちが先立ちました。そこで、親しい宣教師に、私の英語を直してくれるよう頼みました。すると彼は、「日本人なんだから日本語なまりがあってかまわない。かえって日本らしさが出てよいではないか」と言いました。そこで私は勇気をふるって英語で話し、世界中の視聴者に日本を紹介し日本のために祈ってもらうきっかけになりました。神は私の恥さえ益としてくださいました。

 私たちは問題がなかなか解決しないと思うことがあります。それは神の助けが届かないためではありません。私たちが神のご計画を信仰によって受け止めないで、そこから逃げて自分の思い通りに進めようとしているからです。

 神はあなたや私にいつでも助けの手を差し出しておられるのです。

 あなたは愛されているからです。

                     レックス・ハンバード祈りの家族 
桜井 剛