祈りの家族への手紙:2022-07

親愛なる祈りの家族の皆様 
 神は恵み深い方です。イエスを救い主と信じている私たちにとっては、すべてのことが結果的には益となるのです。どんな困難がやって来たとしても、大丈夫です。何が起っても安心していてよいのです。すべてを神に委ねて日々感謝を忘れずに過ごしましょう。

 早々と本格的な夏がやって来ました。大雨や台風もあります。洪水や土砂崩れが心配ですね。私は川沿いや山の近くに住んでおられる方のことをいつも心配しています。だからと言ってこの季節に雨が降らないとしたら、それもまた大変なことです。大切な稲作が大きな打撃を受けます。ほかの作物にも雨はとても大切なのです。

 私たちは物事を長い目で見ることがなかなか出来ません。今、目の前にあることに振り回されて、一喜一憂してしまいます。当面自分に都合が良いと思えることだけを求めてしまうのです。今はよくないと思われても、その後には素晴らしいことが待っていることにまでは思いが至りません。私たちの目は見渡せる範囲が狭いし、まして時間を超えて先を見通すことはできません。

しかし神の目は完璧で、初めから終わりまですべてのことを見ておられます。その目でよくご覧になった上で、私たちのために最も良い計画を立てていてくださいます。それを思うと力が湧いてきて、今の苦労なんて小さく見えてきます。

 私たちをお造りになった神は、私たち人間が弱い存在であることを十分にご存知です。私たちに意味もなくつらい試練を与えることはなさいません。ですから、神の御手に私たち自身をお任せすることを恐れる必要はありません。

 あなたがたの会った試練はみな人の知らないものではありません。神は真実な方ですから、あなたがたを、耐えられないほどの試練に会わせることはなさいません。むしろ、耐えられるように、試練とともに脱出の道も備えてくださいます。
(コリント第一の手紙10章13節)

 試練を通るたびに私たちは多くのことを学びます。のんびりと暮らしている時より多くの恵みに気づき、一層神に近づくことが出来ます。こうして人生は深められていくのです。

 ですから何も思い煩う必要はありません。苦しみの時にも神は共におられてあなたを導いてくださっています。そのことが分かって全てが感謝に変る時が必ず来ます。私もあなたのことを覚えてお祈りしています。

 みことばに根をおろして忠実に歩みたいと思います。目立たなくても、人に偉いと思われなくてもかまいません。今の自分にできることを主イエスに対してするつもりで、心を込めて行ないましょう。そうすれば、すべてを見ておられる神が最善の結果へと導いてくださいます。何をするにも、人に対してではなく、主に対してするように、心から行いなさい。
(コロサイ人への手紙3章23節)

 アメリカ留学中に私はいろんな苦労を経験しました。当時の日本はまだ貧しく、私は渡航費用を工面するだけで精いっぱいでした。しかし、どこの馬の骨とも分からない私を、アメリカの教会は主にある兄弟として温かく迎え、教会で働きながら、夜は神学校に行けるようにしてくれました。インターン牧師という肩書をもらいましたが、実際にやることは用務員か雑用係で、広い教会の掃除や管理、庭の手入れ、ごみ処理など何でもやりました。教会のためにどんなことでもやろうと決めていたものの、勉強しに来たのにこれでいいのだろうかと、少し惨めな気持ちになったこともあります。しかし、私はここで謙虚さと忠実さを学ぶことが出来ました。神学校の授業にも負けないほど大切な授業だったと思います。

 私の仕事ぶりを見ていた牧師や教会の人たちは、「ツヨシに任せておけば大丈夫だ」と思ってくれるようになりました。やがて私は牧師のラジオ伝道を技術面で手伝うようになりました。これは私がハンバード牧師のテレビ伝道にかかわるための準備だったことに後で気づきました。どんな苦労も無駄ではなかったのです。すべてが主のご計画の中にあったことでした。

 あなたの状況はいかがでしょうか。困難や苦しいことがありますか。気にかかっている心配事がありますか。これからどうなるのかと眠れない夜もあるかも知れません。けれども、すべてのことを益としてくださる方を私たちは知っているのです。それが私たちの最大の強みです。今は困難があっても背後で神が愛をこめて働いてくださっていることを忘れないでください。神を信じ、安心して日々をお過ごしください。

 あなたは愛されているのです。

レックス・ハンバード祈りの家族 

桜井 剛