祈りの家族への手紙:2022-12

2022年12月  

 親愛なる祈りの家族の皆様。

 毎年、年末になると色々な行事が重なって人々の心を新しい年に向かって備えさせようとします。特に音楽がそれを助けてくれるように感じます。街ではクリスマスの歌があちこちから流れてきて、楽しい気持ちにさせてくれます。クラシック音楽の愛好家たちの間では、ベートーヴェンの交響曲、第9番の「合唱」を、年末年始にかけて、集まって歌う人たちもあります。

 クリスマスが近づくと、ハレルヤコーラスを歌う教会もあります。ハレルヤコーラスはヘンデルが作曲した楽曲、メサイアの中の一曲で、私にはたくさんの思い出があります。

 私が聖書学校の学生だった頃は路傍伝道が盛んに行なわれていました。今ではあまり見られませんが、讃美歌を歌いながら街を巡り、数か所で短い賛美と説教をして教会への案内をしました。そのために聖書学校にはコーラスとブラスバンドのグループがあって、いつも練習をしていました。卒業式の時は私が指揮者になって、コーラスのグループと一緒に、ハレルヤコーラスを演奏することができました。けれども、もっと素晴らしかったことは、この曲の練習を通して、神の救いのご計画をより一層身近に感じて深く理解することができたことでした。

 私が所属している教会でも音楽担当の牧師の指導で、希望者を集めて練習をしたことがあります。クリスマスにこの曲を演奏して、歌う者にも聞く人たちにも大きな感動を与えました。この時も、コーラスの練習を通して、作曲者ヘンデルが聖書の言葉を大変良く理解していて、この曲の全体を通してそれを忠実に伝えてくれていたことが良く分かりました。

 ヘンデルのメサイアは「慰めよ、わが民を慰めよ」(イザヤ書40章1節)という神の呼びかけのことばから始まります。罪によって苦しみを招いた私たちに対して、神の方から憐れみのことばをかけておられるのです。私たちの方から、何らかのつぐないをしなければならないのではなく、神の方から私たちに近づいてくださり、救い主イエス・キリストをこの世に送り、救いの道を開いてくださったのです。私たちはその招きに対して素直に応答をすればよいのです。全てのものを創造された神に背いた罪のため、人間は永遠の死という定めを負うことになりました。そんな私たちを神は深く憐れみ、救い主、イエス・キリストを地上にお遣わしになりました。この、神の切なる思いを確認するのにクリスマスはまたとない機会です。神の愛の奇跡を思う時、私たちにとっては年に一度ではなく、毎日がクリスマスです。神の御子イエスがベツレヘムでお生まれになったことは、決して偶然ではありません。

 ベツレヘム・エフラタよ、あなたはユダの氏族のうちで小さい者だが、イスラエルを治める者があなたのうちから、わたしのために出る。(ミカ書5章2節)

 メシアの誕生についての預言は他にも沢山あり、そのすべてが成就しました。神は私たちのために初めから全てを計画しておられたのです。私たちはその恵みにどのように応答すればよいのでしょう。

 色とりどりに飾ったクリスマスツリーも悪くはありません。クリスマスプレゼントをするのもいいでしょう。けれども、まず、イエス・キリストを心にお迎えし、心から感謝する時としようではありませんか。ハレルヤ!と主を賛美しながらこの時期を過ごしましょう。

 罪の体では永遠に生きることはできません。私たちの地上の人生は限られていますが、イエスを信じる私たちは、神と共に永遠のいのちを持つ者とされているのです。

 もしあなたが今、何かの問題や痛みや苦しみを味わって、暗闇の中にいるように感じておられるとしても大丈夫です。神は既にあなたのために祝福への道を用意しておられます。

 暗やみの中にすわっていた民は偉大な光を見、死の地と死の陰にすわっていた人々に、光が上った。(マタイの福音書4章16節)

 今や世界全体が暗闇の中にあるような状況です。けれども失望しないでください。私たちの上には、すでにまことの光がさしているからです。ハレルヤ!メリークリスマス!

 あなたは愛されています。

レックス・ハンバード祈りの家族 

桜井 剛