2023年3月
親愛なる祈りの家族の皆様。
あなたは今、ご自分の人生をどのように感じておられますか。毎日感謝なことが多いと感じておられますか。それとも、苦しいことばかりで良いことなど何もないと感じておられますか。決してそんなことはありません。
私にも苦しいことは色々ありますが、感謝がいっぱいあると感じているので、苦しいことがあまり苦しいとは感じません。苦しいことがあっても、それは、むしろ、感謝への通り道だと思っています。なぜなら、それを乗り越えれば、その後には感謝ばかりが続くからです。
旧約聖書のヨブ記に書かれている人物のヨブは、突然、家族や財産を全て失い、健康だった体も重い皮膚病に悩まされるという、どん底の生活になりました。それでもヨブは、今の自分の状態を受け入れて、神に感謝することをやめませんでした。
「主は与え、主は取られる。主の御名はほむべきかな。」(ヨブ記1章21節)と言って主の御名を讃えました。私たちはどんな時にも神に感謝することが出来ます。誰の人生も、それが神から与えられたその人の人生だからです。自分のものではない他の人生を求めたり、うらやんだりしてはいけません。なぜなら実際には他の人の目には見えないだけで、そこにも苦しいことや辛いこともたくさんあるからです。ですから、今与えられている人生をしっかりと受け取って、感謝して生きようではありませんか。そして辛いことがあったら、神に申し上げて祈りましょう。うれしいことがあったら、神に感謝して祈りましょう。
最近私の主治医がこう尋ねました。「背中が痛むことはありませんか」。私は「今は特に痛いと言う程ではないけれど、どうしてですか」と言うと、主治医は「もし痛かったら、放射線を当ててあげるから」というのです。私は以前から、中皮腫には放射線治療は出来ないことを知っていましたので、「中皮腫には放射線治療ができないのではありませんか」と言うと、主治医は、「治療ではなく、痛みを和らげるためです」と教えてくれました。そこで将来は私にも緩和ケアが待っているのだ、ということを知って、安心したような、恐ろしいような複雑な気持ちになりました。でも、大丈夫です。私は全てを主にお任せしているからです。
そこで、私は気が付いたのです。病気の治療は、完治して元どおりにすることだけではなかったのです。私たちの肉体には限りがあって永遠には生きられないからです。ですから、たとえ病気が治っても永遠には生きられないのです。命を与えられて、許されている間神に感謝して喜びつつ生きることが大切です。しかも、もっと素晴らしいことには、私たちには復活のイエスが共にいてくださり、ご自分の復活によって、信じる者に復活と永遠のいのちを約束してくださっているのです。イエスの復活を祝うイースターはもうすぐです。
最近多くの若者たちの自殺が問題になっています。まだ若いのに、自分から命を絶って自分の人生を終らせてしまうとは、何と悲しいことでしょう。どんなに辛いことがあっても、「死んでしまえばそれで全てが終わり」というわけではないのです。そのような人生の終わり方をしたら、その辛さが永遠に続くのです。それを知っていたら、その辛さを解決するまで、死のうとは思わないことでしょう。しばしの辛さをしっかりと受け止めて頑張ってほしいと思います。心を開きさえすれば周りには支えてくれる人がきっと沢山います。私もイエスの助けとその教えによって、支える人になりたいと思っています。
「喜ぶ者と共に喜び、泣く者と共に泣きなさい」(ローマ人への手紙12章15節)
パウロは主イエスのように、喜ぶ者と共に喜び、苦しむ者と共に、苦しみを感じなさいと言っているのです。あなたは今、どのような悩みや心配事を持っておられますか。健康の問題ですか、経済的な心配ですか、家族のことですか、将来のことですか。どうか自分で決めつけてしまったり、自分だけで抱え込んだりしないで、誰かに打ち明けて一緒に祈ってもらってください。あなたが知らないか気付いていないところに解決の道があるかも知れません。何よりも、あなたの今の気持ちを素直に神に申し上げてください。そこから全ての問題の解決は始まるからです。
今、寒さと戦火の中で、家を失い、家族や愛する者を失って苦しんでいるウクライナの人や、大地震で家や家族を失い、毎日飢えと寒さと辛さに悩んでいるトルコとシリヤの人たちを思い、彼らのためにお祈りしています。さぞ辛い毎日となっていることでしょう。
多くの愛の手が伸べられて、受ける者も与える者も、共に主の御名を賛美することが出来るようになりますよう。こうして、私たちの近くや遠くにどんなことが起っても、大きな苦しみの中にあってさえ、主を褒めたたえることができて、感謝と喜びの中で主の御名が高く崇められますよう祈ります。
私たちは確かに愛されているからです。
レックス・ハンバード祈りの家族
桜井 剛