2024年2月
親愛なる祈りの家族の皆さま。
困難に直面した時、助けの手を差し伸べてくれる人がいることほど心強いことはありません。今回の地震と津波の被害を受けられた方々はそれを実感しておられることでしょう。忘れられてはいない、心配してくれる人がいる、そう思うだけでも立ち上がる勇気が湧いてくるでしょう。何も特別なつながりがなかった人々にもその方々を助けたいという思いが芽生え大きくなっています。人は「神のかたち」に造られたからです。罪のために損なわれているものの造り主から愛や思いやりの性質を受け継いでいるのです。誰かを助けることで自分の生きていることを感じる、神は人をのように造って下さいました。
一日も早い復興を願っています。主の憐れみによって平安な日々が戻りますよう、共に祈りましょう。そして祈りの家族として何が出来るかを考え、実行したいと思います。今回私たちが被災者にならなかったのは、助ける側に立つことが出来るためです。次は私たちが助けられる立場になるかもしれません。こうして助ける者も助けられる者も多くのことを学び、共に成長することが出来ます。
神が万物を創造なさったとき最後に記録されている被造物が私たち人間です。
神は自分のかたちに人を創造された。(創世記1章27節)主なる神は土のちりで人を造り、命の息をその鼻に吹きいれられた。そこで人は生きた者となった。(2章7節)
地上に生きるすべての生き物は大地の土の成分からできています。それ以外のものは地球上にはないからです。私たちの肉の体も大地の土から造られました。けれども他の被造物と違うところがあります。それは、私たちは神の霊を吹き入れられて神を知ることのできる生き物となったからです。神を神として知るだけでなく神をおそれ敬う心を持っているのです。その“おそれ”は、危害を加える強い相手を恐れる恐れ方とは違い、敬うべき高貴な方を畏れる時の畏れです。
私たちが生きることは単に大地の成分で出来ている肉の体が生きて、最後には元の土に帰るというだけではありません。神から受けた命の息である霊によって生きるのです。
オックスフォード大学の教授で、作家のCSルイスは初めは無神論者であることを自負していました。けれども、なぜ人間だけが神を畏れる心を持っているのかと考えていくうちに、聖書に基づく信仰こそ信頼できるものであることを確信して、クリスチャンとなりました。彼はこのことを著書の中で告白しています。神を畏れ神のことばに従うことは、人間だけに与えられた性質です。それによって私たちの人生は変えられました。神の霊の息を大切にして生きていれば、どんな問題に直面しても私たちの心は揺るぎません。
大地の土から造られている肉の体も大切です。私たちがこの地上で与えられている一刻一刻が貴重です。あなたも私もその時間を使って、自分が何者であるかを神の前に示していかなければなりません。
私たちのこの世の人生はやがて終わりますが、最後の瞬間まで主と共に生き切りましょう。私も力が残されている限りは、あなたのために神のことばを送り、あなたのために祈りたいと思っています。それこそ、私がこれからも生き続ける意味だと思うからです。この年まで私の体は十分に生きてくれました。これからも許される限りは神から与えられたこの体と霊を、そのために用いるつもりです。
誇るべきことは何もない私ですが、ここまで生かされたのは、私を通して神のことばが皆さんの心に届き、神の霊の息が皆さんの人生を意味のある大切な時間としてくださるためだと思います。しかしそれだけではありません。私の人生も皆さんのお祈りと主にある交わりによってどれほど祝福されてきたか分かりません。多くの方が私の手紙によって励まされたことを感謝すると手紙をくださいました。それはとても嬉しいのですが、感謝しなければならないのは、本当は私の方です。皆さんのおかげで私の人生は意味のあるものになりました。ありがとうございます。
神のいのちの息である聖霊が、あなたや私を、神が造られた目的にふさわしいものにしようと働き続けてくださっています。神にとってはあなたも私もそれほど大切な存在なのです。
ですから、問題があっても大丈夫です。何か困ったことがあったら、神に心を向けてください。私たちの心を神に向けさせてくれる問題に感謝したいくらいですが、神は私たちの弱さをご存知ですから問題はほどほどにしてくださいます。さらに、神は私たちが祈りあう時その祈りを聞いてくださいます。
「ふたりでも三人でも、わたしの名において集まる所には、わたしもその中にいるからです。」(マタイ18章20節)とイエスは言われました。
主イエスが共にいてくださるならばもう安心です。少々の困難や問題がやって来ても、心配することはありません。自分で何とかしようと焦らなくてもいいのです。力んで無理をしなくても、主を信頼して自然体でいてください。
主イエス・キリストを信じて歩む幸いな人生を、周りの人々に見てもらいましょう。それが一番大きな証しであり、福音宣教です。それはあなた自身のためにも、神が最も喜ばれることです。
あなたは愛されているからです。
レックス・ハンバード祈りの家族
桜井 剛
追伸:
多くの方が今回の地震と津波の被害を受けた方々や世界の紛争の犠牲者のことを心にかけておられます。祈りの家族の中にはそのために義援金をこちらに送ってくださった方々がおられます。優しいお気持ちに感謝致します。私たちは被災者を直接助けに行くことはできませんので、お送りくださった義援金に、レックス・ハンバード祈りの家族からの義援金を加えて、信頼できる災害支援団体又は公共機関の支援窓口にお届けします。それが皆さんの願いだと思うからです。