祈りの家族への手紙:2024-12

2024年12月 

 親愛なる祈りの家族の皆様。

 街にはクリスマスソングが流れて、ツリーやイルミネーションが華やかです。
世の人々は知らずにいますが、クリスマスは人類にとってまさに喜びのニュースでした。み使いは羊飼いたちに告げました。
 「今、私はこの民全体のためのすばらしい喜びを知らせに来たのです。きょうダビデの町で、あなたがたのために、救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです」(ルカ2章10、11節)
 長い旧約聖書の歴史の中で、神は着々とこの日のために準備をしてこられました。そしてついにその時が来ました。これは人類がいまだかつて聞いたことのない大きな喜びの知らせでした。
 しかし私たちの喜びの陰には、神の苦しみがあったことを忘れてはいけません。神は罪にまみれたこの世に御子をお与えになりました。前途に大きな苦悩が待っていることをご存知の上でのご計画でした。そして御子イエスは、罪のために永遠に死ぬべき人間を救うためにご自分の命を与えようとして、人間と同じ肉体となってお生まれになりました。
 これは神の側の大きな痛みでした。神は私たちを愛する故にこの苦しみを受けてくださいました。与えることは神のご性格なのです。今年のクリスマスのテーマは「与えること」です。御子の命さえ惜しまずお与えくださった神は、その他どんな霊的、物質的な祝福も求める者には喜んで与えてくださいます。
 神のかたちに造られた私たちも、神がお与えになったように与える者でなければなりません。まず神に、感謝と讃美、純粋な愛を捧げます。そして人々にも見返りを求めることなく愛を与えます。相手から何らかの報いを期待したら、それはもう取引であり与えたことにはなりません。「受けるよりも与えることは幸いである」(使徒20章35節)と主イエスは言われました。
 神と人のために私たちの時間、労力、知識、体力、財産を少しでも捧げることが出来れば、私たちの人生は価値あるものになります。私たちの生きていることが、誰かの祝福になるなら、これほどうれしいことはありませんね。
 皆さんの中には仕事や子育てで忙しい方もいらっしゃるし、少し時間の余裕が出来てほっとしている方もおられるでしょう。日々の暮らしのやりくりに苦労している方もいらっしゃれば、幸いにもお金の心配はないという方もいらっしゃいます。
 元気な方も体力のない方もおられます。それぞれの事情に応じて出来ることをすればいいのです。他の人と比べたり、無理をしたりすることはありません。神はあなたの心を見ていてくださいます。
 与えることは物質的なものだけとは限りません。
 しかし、今年のクリスマスに祈りの家族は経済的に与えることを実行したいと思います。私たちの与える心を示すためです。
 私の尊敬するアメリカ人牧師から聞いた笑い話を思い出しました。
ある金持ちが人生の終わりが近いことを知って、全財産を金塊に変えました。それを担いで、重さにあえぎながら、やっと天国の門にたどり着きました。すると、出迎えてくれた天使は不思議そうに言いました。「おやおや、道路の舗装材料をはるばる運んできたのですか?」天使の指さす方を見ると天国の道は純金で舗装され光り輝いていました。(黙示録21章18節)
 私たちの地上の財産は、天の御国では何の価値もありません。地上のものは地上において、神と人に仕えるために用いたいと思います。
 そこで、祈りの家族の皆さんがこれまでに捧げてくださった献金の中から40万円を国境なき医師団を通して、世界の紛争や災害に苦しむ人々に、更に30万円を能登の復興のために石川県に送金しました。
 もちろんこんな大きな問題の前には、私たちに出来ることはあまりにも小さいでしょう。一粒の塩、一瞬の火花に過ぎないことは承知しています。それでも私たちが地の塩、世の光となることを願っていることを神はきっと喜んでくださいます。
 ここで祈りの家族のあるメンバーをご紹介します。この方はご自分が癌を経験したことで使命を感じて、癌患者やその後遺症、再発の不安に苦しんでいる人々を聖書のみことばと温かい交わりを通して支える、という会を主宰しておられます。これは神からこの方に与えられた働きなのです。この会から主イエスを信じて本当の希望を見出す人々が次々を起こされることを、その方と共に私たちも祈りたいと思います。その活動のために10万円を献金しました。
 こうしたクリスマスプレゼントを贈ることを皆さんは必ず喜んでくださると確信しています。皆さんが実際には会ったこともない人々をどれほど心にかけておられるか、日ごろのお手紙で充分わかっているからです。
 祈りの家族の皆さん、私は皆さんを誇りに思い、心から神に感謝しています。神がお一人一人に思いがけないクリスマスプレゼントを贈ってくださいますように、そしてあなたの心が喜びに溢れますように、心からお祈りしています。
あなたは愛されているからです。

レックス・ハンバード祈りの家族 

桜井剛