祈りの家族への手紙:2025-12

2025年12月 

 親愛なる祈りの家族の皆さま。

 アドベント(待降節)が始まりました。主イエスのご降誕を迎えるために心を整える大切な季節です。世の騒がしさから一歩離れて主を思う時間を大切にしましょう。
 私たちの住む世界は今、暗闇の中でもがいているようです。多くの人々が命を奪われ、住む家を失い、飢えと寒さに震えて、身も心も傷ついています。祈りの家族の皆さんがそれに心を痛めて祈っていて下さることは、お便りから伝わっています。
 人類は自からの罪のせいで、当然の報いをその身に招いているのかも知れません。それでも神は、憐れんでくださいますから、私たちには希望があります。私たちの希望はひとえに私たちの救い主にかかっているのです。

  神の御子がお生まれになった夜の情景を思い描いてみましょう。満天の星、その中にひときわ輝く不思議な星、羊たちはゆったりと横たわり、あたりは静まり返っています。羊飼いたちは狼などの動物が近づかないように焚火をしながら羊の群れを守っています。もしあなたがこの羊飼いたちのひとりとして、ベツレヘムの野に座っているとしたら何を思うでしょうか。想像していると聖書の世界が広がって、なんだかわくわくしませんか。羊飼いたちは夜空を見上げながら、アブラハムに与えられた神の約束を思い出していたかも知れません。

主のことばが幻のうちにアブラムに臨み、彼を外に連れ出して仰せられた。
「さあ、天を見上げなさい。星を数えることが出来るなら、それを数えなさい。」さらに仰せられた。「あなたの子孫はこのようになる。」(創世記15章1,5節)

 敬虔な羊飼いたちは、このアブラハムの子孫、さらにダビデ王の家系から、いつの日かメシヤがおいでになることを思い巡らしていたことでしょう。

 彼らは互に語り合ってこう言ったかもしれません。「いったいその日はいつ来るのだろう。何と待ちどうしいことか。主なる神よ、我らを憐れんでください。」

 すると突然あたりはまばゆい光に包まれ、天の軍勢が羊飼いたちに表れ、神を賛美して言いました。「恐れることはありません。今私はこの民全体のための素晴らしい喜びを知らせに来たのです。きょうダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになりました。この方こそ、主、キリストです。」
 するとたちまちその御使いと一緒に、多くの天の軍勢が現われて神を賛美して言った。「いと高きと所に、栄光が神にあるように。地の上に平和が、御心にかなう人々にあるように。」(ルカ2章8-14節)

 「神に栄光があるように」これこそ、私たち全ての願いです。けれどもそれを口に出して言えばいいというわけではありません。私もあなたもこの世でキリストを代表している大使です。大使が自分の好き勝手なことを話したり行動したりすることはありません。私たちの言葉や行ないがキリストの品性を表わすよう心がけましょう。

 人々があなたがたの良い行ないを見て、天におられるあなたがたの父をあがめるようにしなさい。(マタイ5章16節)

 「地の上に平和があるように。」これもまた、私たちの心の叫びです。しかし、権力者でも大富豪でもない私たちに何が出来るのでしょうか。
 キリストの平和があなた方の心を支配するようにしなさい。(コロサイ3章15節)平和はまず、平和の君イエスを知っている私たちから始まらなければなりません。私たちの思い、言葉、行ないは周りの人々の間に平和を作り出しているでしょうか。不注意な言動で、疑いや争いの種を蒔いていないでしょうか。

 平和を作る者は幸いです。その人は神の子どもと呼ばれるからです。(マタイ5章9節)

 神に栄光、地に平和、このことばを心に刻んでクリスマスをお待ちください。 
お体を大切に、この素晴らしい季節を、喜びつつお過ごしになられますようお祈りしています。

 あなたは愛されているからです。 

レックス・ハンバード祈りの家族 

桜井剛